2001 Fiscal Year Annual Research Report
赤血球系細胞の分化成熟過程におけるABO式血液型遺伝子の発現調節機構の解明
Project/Area Number |
13670418
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Research Institution | Toyama Medical and Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
小湊 慶彦 富山医科薬科大学, 医学部, 講師 (30205512)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
畑 由紀子 富山医科薬科大学, 医学部, 教務職員 (30311674)
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Keywords | ABO式血液型遺伝子 / プロモーター / 細胞分化 / 転写 |
Research Abstract |
ABO式血液型遺伝子の上流域の解析から以下の1)〜5)が明らかとなった。1)転写開始点の上流2kb〜0.9kbにAlu、LINE領域があり、それらの領域はメチル化されている。2)転写開始点の上流0.7kbに新たな転写開始点を同定したが、その周囲には細胞特異的な活性を示すプロモーターが存在する。3)新たに同定された転写開始点はCpG islandの上流側の辺縁にあたり、そこから下流約1.3kbの範囲がCpG islandになっている。4)以前に同定された転写開始点の周囲には細胞非特異的なプロモーターが存在する。5)癌細胞ではABO式血液型遺伝子の上流域のDNAメチル化はAlu、LINE領域から拡大して、下流の転写開始点に及ぶことがあった。 ヒト造血前駆細胞の分化・成熟システムを用いて細胞分化に伴うABO遺伝子の発現について検討したところ、末梢血から分離されたAC133陰性CD34陽性細胞ではABO遺伝子は発現していなかったが、培養7日目では発現し、14日目では発現が抑制されていた。即ち、ABO遺伝子は細胞分化に伴い発現し、その後抑制されることが分かる。しかしながら、転写抑制はDNAメチル化に基づくものではない。下流側のプロモーターは細胞非特異的であり、上流側のプロモーターは細胞特異的であることから、上流側のプロモーターがクロマチン構造に影響を与え、下流側のプロモーター活性に影響を及ぼし、血液型合成酵素の産生に関わるということが考えられる。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Hata Y, Kominato Y, F.-I. Yamamoto, H. Takizawa: "Characterization of the human ABO gene promoter in erythroid cell lineage"Vox Sanguinis. 82. 39-46 (2002)
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[Publications] Yamamoto M, Lin XH, Kominato Y, Hata Y, et al.: "Murine equivalent of the human histo-blood Group ABO gene is a cis-AB gene and encodes a glycosyltransferase with both A and B transferase activity"J Biol Chem. 276. 13701-13708 (2001)