2002 Fiscal Year Annual Research Report
Y染色体STR DYS385のクロモゾームマッピング
Project/Area Number |
13670429
|
Research Institution | 宮崎医科大学 |
Principal Investigator |
瀬尾 泰久 宮崎医科大学, 医学部, 助教授 (80187830)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高見 恭成 宮崎医科大学, 医学部, 助教授 (80236356)
柿崎 英二 宮崎医科大学, 医学部, 助手 (70284833)
|
Keywords | 法医学 / 個人識別 / DNA検査 / Y染色体 / STRローカス / DYS385ローカス / ハプロタイプ |
Research Abstract |
Y染色体上にある2つのDYS385ローカスを含む領域のシークエンスが、2001年にヒトゲノムプロジェクトNCB1上で公開された。これによると、2つの相同配列を持つDYS385ローカスは、約41キロベースintergenic regionを挟んで、互いに逆向きに配置しており、5'側に位置するローカス(DYS385a)で既知配列の424ベース下流、3'側に位置するローカス(DYS385b)では同じく424ベース上流から互いのシークエンスに違いが認められることが明らかとなった。そこで、これらのローカスをそれぞれ特異的にPCR増幅するためのプライマーを、DYS385a、b両ローカスのflanking regionに設定し、ローカス特異的PCRを試みた。その結果、男性から抽出したDNAのみから、それぞれ約1キロベースの増幅産物が生成され、シークエンス解析の結果から、DYS385aとbの各ローカスがそれぞれ別々にPCR増幅されたことを確認した。ついで、各ローカスの増幅産物内に存在するGAAAを反復単位とした多型部位を、これまでに報告されている方法を使ってnestedPCR 増幅し最終的にポリアクリルアミドゲル電気泳動法により、各アリル遺伝子型判定を行った。イノフォームドコノセントの得られた20名の男性DNAを試料として、DYS385a、b両ローカスの遺伝子型を判定したところ、いずれも従来の方法で判定されたハプロタイプと同じ型を示し、本法が正しく遺伝子型を判別できていることが明らかとなった。DYS385aロカースは、繰り返し回数13〜21のアリルで構成され、DYS385bローカスは、9〜15のアリルで構成されていた。また、ヘテロで構成されるアリルは、DYS385aローカスの方が常に繰り返し回数が多い傾向を示していた。調査した中で、明らかな突然変異をもつアリルは観察されなかった。
|
Research Products
(1 results)