2001 Fiscal Year Annual Research Report
アルコールと内因性急死(心・血管における神経型および誘導型NOSとの関連性)
Project/Area Number |
13670433
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Research Institution | Nara Medical University |
Principal Investigator |
羽竹 勝彦 奈良県立医科大学, 医学部, 教授 (40164842)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
若林 一郎 山形大学, 医学部, 教授 (70220829)
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Keywords | rat / aorta / chronic / ethanol / calcium sensitivity |
Research Abstract |
ラットを8週間5%のエタノールで飼育し,摘出した胸部大動脈を種々agonistを用いisometric tensionを測定した。慢性にエタノールを飼育したethanol-fed ratではphenylephrineによる収縮の程度はエタノールの代わりにsucuroseを投与した対照群より収縮しなかった。KCIおよびclonidineによる収縮は両群で差はなかった。Phorbol estersによる収縮は対照群に比べethanol-fed ratで弱かった。Ca^<2+>freeの溶液内ではphenylephrineおよびKCI収縮いずれも有意差はなかった。protein kinase inhibitorであるstaurosporineはethanol-fed ratsよりも対照ラットであきらかにphenylephrine収縮を抑制した。staurosporineは両群におけるPDBu収縮を完全に抑制したが,clonidineの収縮を抑制しなかった。これらの結果から慢性のエタノール投与は平滑筋細胞におけるprotein kinase Cのspecificなsignal transduction sysytemの抑制を介してphenylephrineの収縮が抑制されていると思われる。来年度はα1adrenergic受容体を介した収縮の抑制作用がPKC活性だけでなくCa^<2+>感受性にも影響していないかどうかを検討するため,蛍光色素であるFura2を使用し,tensionと平滑筋細胞内のCa^<2+>の動態についても検討する予定である。
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Research Products
(1 results)