2002 Fiscal Year Annual Research Report
RH遺伝子における-塩基多型とマイクロサテライト多型の分子遺伝学的解析とその応用
Project/Area Number |
13670434
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Research Institution | Jichi Medical School |
Principal Investigator |
奥田 浩 自治医科大学, 医学部, 助教授 (50285772)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
亀崎 豊実 自治医科大学, 医学部, 助手 (90316513)
岩本 禎彦 自治医科大学, 医学部, 助教授 (10232711)
梶井 英治 自治医科大学, 医学部, 教授 (40204391)
近江 俊徳 自治医科大学, 医学部, 助手 (40296091)
熊田 真樹 自治医科大学, 医学部, 助手 (40326830)
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Keywords | Rh式血液型システム / Rh変異型 / 塩基置換・gap / Rh genotyping法 / 組換え / 分子進化 / 一塩基多型 / マイクロサテライト多型 |
Research Abstract |
1939年、LevineとStetsonによって発見されたRh血液型システムは、RHCE, RHDの互いによく似た2つの遺伝子(ともに10個のエクソンで構成)によって支配され、複雑な抗原系を形成しているだけでなく,数多くの変異型を有することを特徴としている。我々は、RHCE遺伝子およびRHD遺伝子の大きさがそれぞれ57831bp, 57295bpとなることを明らかにするとともに、両RH遺伝子間の塩基配列を比較・検討し、マイクロサテライト多型、Alu配列に代表される分散型繰り返し配列、塩基置換、nucleotide gaps(欠失と挿入を含む)(以下、gapsと略す)、組換え領域などの分布状況のデータを得ていた。これらの知見を基に、partial D, Rhmod, weak DなどのRh変異型の分子遺伝学的背景を具体的に明らかにした。これらRh変異型の分子遺伝学的データを基にして、Rh抗原(ポリペプチド)の発現メカニズムについての考察をおこない、輸血医学に貢献することができた。 ヒトRH遺伝子のマウスにおけるオーソログであるRhced遺伝子を含むゲノム領域の塩基配列を決定し、ヒトの相同領域と比較・検討し、RH遺伝子の分子進化について新たな知見を得た。これらの結果からRH遺伝子を含むヒトの第一番染色体短腕の領域と、マウスのRhced遺伝子を含む第4番染色体の領域はシンテニーが強く保存されていることを明らかにすることができた。Rhced遺伝子においてもヒトRH遺伝子と同様に種々多様なマイクロサテライト多型が同定された。 現在、4種類のRHCE遺伝子(RHce, RHcE, RHCe, RHCE遺伝子)などのそれぞれの塩基配列の相違点について解析をおこない、両RH遺伝子間の一塩基多型(single nucleotide polymorphisms : SNPs)の同定を進めている。 以上の知見を基にして、新しいRh genotyping法の開発を予定している。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 奥田浩: "RH遺伝子の分子進化学的解析"DNA多型. 9. 220-225 (2001)
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[Publications] Kamesaki T: "Molecular characterization of weak D phenotypes by site-directed mutagenesis and expression of mutant Rh-green fluorescence protein fusions in K562 cells"Vox Sang.. 81. 254-258 (2001)
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[Publications] Kamesaki T: "A new mutation detected in RhAG of a Japanese family with Rh(mod)syndrome may form a longer RhAG protein"Transfusion.. 42. 383-384 (2002)
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[Publications] Kumada M: "Entire sequence of a mouse chromosomal segment containing the gene Rhced and a comparative analysis of the homologous human sequence"Gene.. 299. 165-172 (2002)
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[Publications] Okuda H: "The evolution and formation of RH genes"Legal Medicine.. 4. 139-155 (2002)
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[Publications] Omi T: "Isolation, characterization, and family study of a novel partial D named DTI affecting the fourth external loop of the RhD polypeptides"Transfusion.. 42. 481-489 (2002)