2002 Fiscal Year Annual Research Report
転写因子による制御性T細胞への分化誘導を用いた自己免疫疾患抗原特異的治療法の開発
Project/Area Number |
13670450
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
三崎 義堅 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (60219615)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山口 晃弘 東京大学, 医学部附属病院, 助手 (90261974)
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Keywords | 制御性T細胞 / 転写因子 / 自己免疫疾患 / 免疫制御 / 調節性T細胞 / T細胞サブセット |
Research Abstract |
CD4(+)CD25(+)T細胞は、胸腺で生成される制御性(調節性)T細胞(regulatory T cell)である。この制御性T細胞の分化機序については不明である。 最近ヘルパーCD4陽性T細胞サブセットの分化誘導に関与する転写因子を強制発現させれば、すでにTh1Th2に分化してしまった細胞クローンですらも再び異なるサブセットに再分化可能であることが示された。そこで、本研究では制御性T細胞に特異的な転写因子を同定し、この転写因子の導入によりエフェクターメモリーT細胞に分化してしまった患者抹消血自己反応性T細胞でも治療上望ましい制御性T細胞に再分化させることを目的とした。この再分化法を利用すれば、RAなどの炎症性自己免疫疾患を抗原特異的に治療する方法の開発につながることが期待されるからである。 我々は、まず制御性T細胞集団であるCD4(+)CD25(+)T細胞と通常型のナイーブCD4(+)CD25(-)T細胞とで、発現に差がある遺伝子群をサブトラクション法にてクローン化し、ドットブロットにて、CD4(+)CD25(+)T細胞とCD4(+)CD25(-)T細胞それぞれの活性化状態を含めた発現変化を追跡した。この過程でCD4(+)CD25(+)T細胞に特異的と考えられる遺伝子を数十個クローニングした。その中には期待通り転写因子やレプレッサー因子と予想される未知遺伝子やレドックス状態を制御する遺伝子が含まれていた。それらの遺伝子による表現型を、主にJurkat細胞での強制発現とanti-senseの系で解析を行い、IL-2産生を抑制する分子を同定した。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Kawahata K, Misaki Y et al.: "Generation of CD4^+CD25^+ Regulatory T Cells from Autoreactive T Cells Simultaneously with Their Negative Selection in the Thymus"J.Immunology. 168(9). 4399-4405 (2002)
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[Publications] Kawahata K, Misaki Y et al.: "Peripheral Tolerance to a Nuclear Autoantigen : Dendritic Cells Expressing a Nuclear Autoantigen Lead to Persistent Anergic State"J.Immunology. 168(3). 1103-1112 (2002)
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[Publications] Setoguchi K, Misaki Y et al.: "Peroxisome proliferator-activated receptor-gamma haploinsufficiency enhances B cell proliferative responses"J.Clin.Invest. 108(11). 1667-1675 (2001)
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[Publications] Misaki Y, Ezaki I et al.: "Gene transferred oligoclonal T cells predominantly persist in peripheral blood from an adenosine deaminase deficient patient"Molecular Therapy. 3(1). 24-27 (2001)