2003 Fiscal Year Annual Research Report
気管支喘息におけるγδT細胞の作用機序に関する研究
Project/Area Number |
13670457
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
金廣 有彦 岡山大学, 医学部・歯学部附属病院, 助手 (20243503)
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Keywords | 気管支喘息 / マウス喘息モデル / γδT細胞 / TNF-α / TNF-α receptor / Vγ4T細胞 |
Research Abstract |
気管支喘息の病態においてαβT細胞および好酸球が中心的な役割を果たしていると考えられているが、これまで肺、腸管など外界との接触の多い上皮内に多数存在するγδT細胞がどのように喘息の発症及び重症・難治化の機序に関与しているか、また免疫制御・炎症反応に関わる強力なサイトカインであるTNF-αの喘息病態における意義は全く明らかにされていなかった。申請者のグループはTNF-α deficient及びtransgenic miceを用いて喘息モデルを作製後、anti-mouse TCR-δ mAb投与前後における気道炎症及び気道過敏性の変化を検討し、TNF-α transgenic miceの肺組織中にはwild typeに比べ10倍以上のγδT細胞が存在し、TNF-αが気道過敏性を有意にdown-regulateしていることを世界ではじめて明らかにした。またTNF-αの機能的に異なった二つの受容体(TNFRp55、p75)の役割についても不詳であったが、我々はTNFRp55^<-/->及びp75^<-/->miceを使用して喘息モデルを作製し、抗原誘発による気道炎症及び気道過敏性の獲得におけるTNFRの重要性について検討した。その結果TNF-αはp75 receptor pathwayを介してγδT細胞を活性化し、気道過敏性を抑制的に制御していることが明らかとなった。また、喘息においてどのγδTCR T細胞サブセットが気道炎症及び気道過敏性をコントロールしているかを明らかにする目的で、マウス喘息モデルに主要γδT細胞サブセットに対するモノクローナル抗体を投与し、またTCR Vγ4/6^<-/-> mice、MHC class1^<-/-> miceなどによる喘息モデルの検討より、Vγ4T細胞がMHC class1依存性に気道過敏性を抑制的に制御する可能性を報告した。さらに、申請者のグループは慢性喘息(リモデリング)モデルとして長期間抗原暴露を繰り返した場合に、気道炎症及び気道過敏性が減弱することが知られているが、この機序の1つとしてγδT細胞、Vγ4T細胞が重要な役割を果たしている可能性を報告し、喘息病態におけるγδT細胞の役割が次第に解明されつつある。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] Cui ZH: "Reversal of allergic airway hyperreactivity after long-term allergen challenge depends on gammadelta T cells"Am.J.Respir.Crit.Care Med.. 168. 1324-1332 (2003)
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[Publications] Gelfand EW: "Effects of fexofenadine on T-cell function in a murine model of allergen-induced airway inflammation and hyperresponsiveness"J.Allergy Clin.Immunol. 112. s89-s95 (2003)
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[Publications] Kanehiro A: "Requirement for the p75 TNF-α receptor (TNFR2) in the regulation of airway hyperresponsiveness by γδ T cells"J.Immunol. 169. 4190-4197 (2002)
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[Publications] Lahn M: "MHC-Class-I-dependent Vγ4+ pulmonary T cells regulate αβ T cell-independent airway responsiveness"Proc.Natl.Acad.Sci.U S A. 99. 8850-8855 (2002)
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[Publications] Kanehiro A: "Tumor necrosis factor (TNF)-α negatively regulates airway hyperresponsiveness through γδ T cells"Am.J.Respir.Crit.Care Med.. 164. 2229-2238 (2001)