2001 Fiscal Year Annual Research Report
自己免疫疾患におけるB細胞活性化と表面分子RP105の解析
Project/Area Number |
13670459
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Research Institution | 佐賀医科大学 |
Principal Investigator |
長澤 浩平 佐賀医科大学, 医学部, 教授 (00108721)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
多田 芳史 佐賀医科大学, 医学部, 講師 (70284627)
小荒田 秀一 佐賀医科大学, 医学部, 助手 (50304887)
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Keywords | B細胞 / RP105 / 皮膚筋炎 / SLE / 免疫グロブリン / 自己抗体 / 抗DNA抗体 / ELISA法 |
Research Abstract |
B細胞における新しい機能分子RP105の発現を各種自己免疫疾患、特に多発筋炎(PM)及び皮膚筋炎(DM)について検討し、さらにB細胞による自己抗体産生とRP105分子発現の関連をin vitroで解析した。すでにこれまでの我々の研究で、RP105(-)B細胞は高度に活性化された状態にあることが証明されている。PM及びDM患者の末梢血において、RP105(-)B細胞の割合はPMでは平均5.8%と健常者とほぼ同等に低かったのに対し、DMでは33.0%と著明に増加していた。また、間質性肺炎を合併したDM患者の気管支洗浄液においても、RP105(-)B細胞が他と異なって多数を占めていた。このように、DMにおいては活性化されたB細胞が増加しており、このことからもPMとDMは免疫病理学的に互いに異なる疾患であることが示唆された。 いくつかの自己免疫疾患で増加することがわかったRP105(-)B細胞は、それ自身が免疫グロブリン(Ig)や自己抗体を産生するのか否かが重要となる。そこで活動性SLE患者末梢血のB細胞をcell sorterにてRP105(-)及び(+)サブセットに分けて培養し、上清中に産生されたIg及び抗DM抗体をELISA法にて測定した。その結果、RP105(+)B細胞は無刺激では勿論、IL-6などの刺激によってもIg、抗DNA抗体ともに全く産生しなかったが、RP105(-)B細胞は無刺激でもIgG, IgMの産生を行い、IL-6添加によりその産生がさらに増強した。また、RP105(-)B細胞は活性化T細胞を加えることにより抗DNA抗体をも産生することが明らかとなった。 このように、いくつかの自己免疫疾患におけるRP105(-)B細胞の重要性が明らかとなり、今後この細胞の出現の機序を解明していく必要がある。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Koarada, S., et al.: "CD180(RP105) in rheumatic diseases"Rheumatology. 40. 1315-1316 (2001)
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[Publications] Tada, Y., et al.: "Collagen-induced arthritis in TNF receptor-1-deficient mice."Clin. Immunol. 99. 325-333 (2001)
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[Publications] Kikuchi, Y., et al.: "Difference in B cell activation between dermatomyositis and polymyositis : analysis of the expression of RP105"Ann. Rheum. Dis. 60. 1137-1140 (2001)
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[Publications] Morita, C., et al.: "Association of tumor necrosis factor receptor type II polymorphism 196R with systemic lupus erythematosus"Arthritis. Rheum. 44. 2819-2827 (2001)