2001 Fiscal Year Annual Research Report
CpG DNA投与による強皮症モデルTsk/+マウスの病態の改善
Project/Area Number |
13670466
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
市野 素英 横浜市立大学, 医学部, 助手 (60271368)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中澤 正年 横浜市立大学, 医学部, 講師 (20217699)
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Keywords | CpG DNA / 強皮症 / Tsk / +マウス / Th1 / Th2 / 自己免疫疾患 |
Research Abstract |
細菌DNAより見出された非メチル化CpGをコア配列とした塩基配列(CpGモチーフ、Cpg DNA)は、哺乳動物細胞に対しTh1反応主体の強い免疫刺激作用を示す。Tsk/+マウスはTh2優位な病態を示し、難治性自己免疫疾患である強皮症の良いモデルとなっている。本研究は、Tsk/+マウスにCpG DNAを投与し,生体内のサイトカイン環境を是正することにより、発症の抑制、あるいは病態の改善を目指すものである。 本年度は6週齢のTsk/+マウスに対しCpG DNA投与を開始して、以後3週おきに投与をくり返し、強皮症発症に対する抑制効果を解析している。Tsk/+マウスは12週齢から20週齢にかけて結合組織の肥厚や肺気腫を伴う強皮症様症状を示す。また、症状の進行に伴って血清中に抗核抗体が産生されるようになる。強皮症様症状の指標として、以下のパラメーターを取り上げて実験を行っており、現在研究を継続中である。 1.血清中の抗核抗体量の測定;HEp-2細胞核を基質に用いた蛍光染色法にて判定する。 2.脾臓細胞、リンパ節細胞、および肺細胞のサイトカイン産生性の検討;ELISA法、FACS、およびELISPOT法にて測定する。 3.背部の皮膚の肥厚の検討;背部の皮膚の一部から組織標本を作製し、ヘマトキシリンエオシンにて染色し、皮膚の肥厚を判定する。 次年度は、CpG DNAの投与開始時期、投与量、投与方法、投与回数等の検討を加え、強皮症様症状の発症、進展、あるいは抑制をモニターする。また、プラスミドの骨格にCpGモチーフを加えたIL-12プラスミドを作製してTsk/+マウスに投与し、CpG DNA投与の効果と比較検討する予定である。
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