2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13670501
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
岡田 俊英 金沢大学, 医学部・附属病院, 助手 (20251944)
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Keywords | ハモクロマトーシス / HFE / 遺伝子解析 |
Research Abstract |
全国医療機関から提供された邦人特発性ヘモクロマトーシス(HC)患者19名のDNAを用い、HFEの解析を行った。HFEの全exon(1〜6)をPCR法にて増幅後、direct sequence法にて全塩基配列の決定を行った。19人中4人にH63D変異のheterozygosityを認めたが、C282Y変異はいずれの患者にも見いだすことはできなかった。さらに、その他のcoding lesionに関しても塩基配列の確認を行ったが、新たな変異は認めなかった。しかし、intron2+4においてthymineがcytosineに変化する変異(IVS2+4T/C)を高頻度で認めた。19人中12人はcytosine/ctosine、7人はtymine/cytosineでありwild typeのhomozygosityは人も認めなかった。この変異はsplice siteの近傍にあるため、HFEのsplice errorを引き起こす可能性も示唆される。現在、IVS2+4T/Cに関しRFLP法を用い、患者群と正常コントロール群との比較検討を行っている。(上記研究成果はWorld Congress of Gastroenterology Bangkok, Thailand, 2002において報告した。また、Annual Meeting at Digestive Disease Week(DDW)【○!R】, in San Francisco, California, 2002にて報告予定である。)【今後の展望】(1)HC患者のDNAを用いTfR2、DMT1、ferroportin1等の遺伝子解析を行うことによりHCの原因を究明する。(2)近年、慢性C型肝炎患者の肝炎重症度、肝硬変への進展速度に関し、鉄の肝細胞毒性が関与することが相次いで報告されている。上記、鉄代謝関連遺伝子の解析により、慢性C型肝炎患者において、肝炎重症度の個人差に関する原因究明を行う。また、除鉄療法、低鉄食事療法に関する明確な適応基準を設定する。
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