2002 Fiscal Year Annual Research Report
胃MALTリンパ腫における新しいAPI2融合遺伝子の単離
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13670527
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
村田 育夫 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (20190910)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村瀬 邦彦 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教授 (30274640)
塚元 和弘 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教授 (30253305)
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Keywords | 消化器病学 / 悪性腫瘍 / 悪性リンパ腫 / 胃MALTリンパ腫 / 原因遺伝子 |
Research Abstract |
平成13年度には申請時までに保存しておいた胃MALTリンパ腫5例の生検検体について分析を行ったが,解析不能であった。これはRNA保存状態が不良であったっため,API2遺伝子の一部を持っていなかったため,またはプライマーの特異性に問題があったためなどの原因が考えられた。 平成14年度までに新しい症例の集積に努め,胃MALTリンパ腫4例および十二指腸MALTリンパ腫1例の追加症例を得ることができた。しかし,特異性の高いプライマーを作製し直す必要があるので,検体が少なく貴重であるためヒト胃がん細胞株AGS細胞とヒト胃正常手術及び生検組織を試料として予備実験を繰り返した。まずAGS細胞のmRNAを用いて3'-RACE(rapid amplification of cDNA ends)の最適条件を決定した。次に,ヒト胃正常組織からのmRNAを用いて,AGS細胞と同じ条件で3'-RACEを行い,自的の約1.5kbのcDNAが増幅されたが,非特異的cDNAも存在していた。 今回決定した3'-RACEの条件でも非特異的cDNAを完全に除去できなかったので,目的とするPCR産物をゲルより切り出し,nested PCRをかけることで非特異的cDNAを消去する予定である。研究期間中は試行錯誤をくり消し,最適条件を決定することに費やされ,目的とする胃MALTリンパ腫の新しい遺伝子を発見することができなかった。したがって,学会発表や論文化は期間中にはできなかった。今後,これら予備実験を終了後,実際の胃MALTリンパ腫組織を用いた本実験を行う予定である。
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