2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13670612
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Research Institution | Jichi Medical University |
Principal Investigator |
杉山 幸比古 自治医科大学, 医学部, 教授 (70183415)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
富永 眞一 自治医科大学, 医学部, 教授 (70155571)
押川 克久 自治医科大学, 医学部, 講師 (30326821)
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Keywords | 気管支喘息 / Th2 / ST2 |
Research Abstract |
(1)気管支喘息患者血清中の可溶性ST2蛋白濃度の臨床的意義 気管支喘息患者の血清中において、免疫沈降法により、実際にhST2蛋白の存在を確認した。次に、56名の気管支喘息患者(アトピー性)と200名の健常人の血清中hST2をELISAにて検討したが、両群で差は認められず共に低値であった。しかし、56名中30名が急性発作をおこし、非発作時と発作時の検討を行ったところ、発作時には有意(p<0.0001)なhST2の上界を認めた。また、この発作をmild〜moderateの群とsevere群に分けたところ、severe群で有意な高値も認めた。しかし両群において、血中好酸球数、IgEには差が認められなかった。次に発作時の%PEFとPaCO_2に着目して、%PEF<60%と≧60%、PaCO_2≧45Torrと<45Torrの二群に分けてhST2値を検討したところ、%PEF<60%およびPaCO_2≧45Torrの群で共に有意なhST2値の上昇を認め、発作の程度が強い程、血清中のhST2値が上昇することが認められ、血清中可溶性hST2蛋白の値が、アトピー性気管支喘息における、Th2由来のアレルギー性炎症の程度と相関することが示唆された。 (2)急性好酸球性肺炎患者の血清および気管支肺胞洗浄液中での可溶性ST2蛋白 一例報告であるが、16歳女性の喫煙開始後に発症した、急性好酸球性肺炎において、血清中および気管支肺胞洗浄液中のST2値を測定したところ高値を示していた。Th2系の炎症性疾患と考えられる急性好酸球性肺炎で初めてST2の上昇を報告した。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Oshikawa K et al.: "Elevated soluble ST2 protein levels in sera of patients with asthma with an acute exacerbation"Am J Respir Crit Care Med. 164. 277-281 (2001)
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[Publications] Oshikawa K et al.: "Acute eosinophilic pneumonia with increased soluble ST2 in serum and bronchoalveolar lavage fluid"Resp Med. 95. 532-533 (2001)
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[Publications] Oshikawa K et al.: "Expression of ST2 in helper T lymphocytes of malignant pleural effusions"Am J Respir Crit Care Med. (in press). (2002)