2002 Fiscal Year Annual Research Report
糖尿病性ニューロパシーの電気穿孔法を用いた遺伝子治療の確立
Project/Area Number |
13670679
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Research Institution | KAWASAKI MEDICAL SCHOOL |
Principal Investigator |
村上 龍文 川崎医科大学, 医学部, 助教授 (30330591)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大沢 裕 川崎医科大学, 医学部, 講師 (80246511)
砂田 芳秀 川崎医科大学, 医学部, 教授 (00240713)
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Keywords | 糖尿病性ニューロパシー / 電気穿孔法 / 遺伝子治療 / VEGF |
Research Abstract |
1.正常マウス骨格筋へのVEGF164発現ベクターの遺伝子導入とVEGFの末梢神経と全身への影響の検討 正常マウス前脛骨筋両側にVEGF164の発現ベクターpCAG-mV3を50μg/50μl筋注し、50V/5mm、40ms、3Hz6回刺激の電気刺激条件(pCAG-LacZでは15%の筋細胞に導入可能で、17.8kbのpCAG-dysでも有意に導入できる条件:CUY21を使用)で導入し、3週と9週後に坐骨神経をグルタール固定しトルイジンプルー染色で変化の有無を調べた。肝、腎、脾、筋は4%パラホルムアルデヒドで固定後パラフィン切片を作成しHE染色で観察した。3週間後の前脛骨筋には毛細血管の著しい新生と単球の浸潤があり、VEGF164の筋肉での局所産生と分泌が示唆された。肝では類洞の拡大と内皮細胞核の増加が認められ、筋細胞で産生されたVEGFが、血中に分泌され静脈を介して肝臓に影響を及ぼしていると推測された。脾、腎はHE染色ではコントロールと比し形態学的な明らかな差はなかった。なお肝、脾、腎の重量もコントロールと有意差はなかった。坐骨神経は3週後、9週後とも正常で有髄神経の脱落、神経内浮腫、毛細血管の増生は認められなかった。Crow-Fukase症候群の患者血清ではVEGFは著増し末梢神経障害への関与も推測されているが、我々の結果ではVEGFを筋である程度上昇させても短期間では末梢神経に障害を与えないと考えられた。 2.糖尿病性ニューロパシーを有する糖尿病マウスの作成 ストレプトゾトシンで作成した発病8週の糖尿病マウス坐骨神経で、トルイジンブルー染色で形態学的に観察したが正常マウスに比し大径有髄線維がわずかに減少しているのみであった。
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Research Products
(1 results)