2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13670813
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Research Institution | Kagawa Medical School |
Principal Investigator |
伊藤 進 香川医科大学, 医学部, 教授 (80145052)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡田 仁 香川医科大学, 医学部・附属病院, 助手 (30253272)
河田 興 香川医科大学, 医学部・附属病院, 助手 (40284369)
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Keywords | ビリルビン / 抗酸化作用 / プロベンドディオペント / ビリベルジン / 活性酵素 / スーパオキサイドアニオン / 光療法 / グリーンライト |
Research Abstract |
(目的)ビリルビン(BR)は、新生児期にヒトでは体内に蓄積され、何らかの生理作用を営んでいると考えられる。BRは、活性酸素ないし脂質過酸化ラジカルを捕捉しプロペントディオペント物質(PD)を始めとする酸化物質に酸化され、他方では消去することによりビリベルジン(BV)に酸化される。しかし、活性酸素のどの分子種がどのBR酸化物を生成するかは不明である。それを明らかにし、活性酸素の分子種および脂質過酸化ラジカルの新生児期での影響を究明することにある。 (研究方法)1.キサンチン-キサンチンオキシダーゼ系で、O_2^-を生成させ、それにビリビン単独ないしBR・ヒト血清アルブミン複合体を加えPD及びにBVの生成(各々5検体)を検討した。 2.新生児高BR血症の児(在胎週数35週〜41週、出生体重2170g〜3568g)に光療法の光源として、グリーンライト(12例)あるいはブルーホワイトライト(12例)を照射し、照射前と照射後24時間に遮光下で採血し、血清中のBRおよびその光異性体ならびにBVを高速液体クロマトグラフィーで測定し、両光源における光療法の効果ならびに酸化物質であるBVの生成を比較検討した。 (結果)1.O_2^-を生成しないBR溶液系ではPDの生成はなく、生成系ではPDの生成を見た。O_2^-を生成しないBR・ヒト血清アルブミン複合体溶液系でもPDの生成をみるが、O_2^-生成系では有意にそれは上昇した。BVは、O_2^-の生成の有無にかかわらず感度以上の生成を認めなかった。 2.臨床的効果の指標となるBRの減少率とサイクロビリルビン生成はグリーンライト群13.36±14.33%,0.023±0.009およびブルーホワイトライト群20.66±10.34%,0.023±0.006で両光源の有意差(p=0.16,0.97)がなかった。BV生成は、グリーンライト0.051±0.013およびブルーホワイト0.039±0.014でグリーンライトがやや高い傾向(p=0.06)が見られた。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Itoh S, Kondo M, Imai T, Kusaka T, Isobe K, Onishi S: "Relationships between serum (ZZ)-bilirubin, its subfractions and biliverdin concentrations in infants at 1-month check-ups"Annals of Clinical Biochemistry. 38. 323-328 (2001)
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[Publications] Yasuda S, Itoh S, Imai T, Isobe K, Onishi S: "Cyclobilirubin formation by in vitro photoirradiation with neonatal phototherapy light"Pediatrics International. 43. 270-275 (2001)
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[Publications] Itoh S, Kondo M, Kusaka T, Isobe K, Onishi S: "Differences in transcutaneous bilirubin reading in Japanese term infants according to feeding method"Pediatrics International. 43. 12-15 (2001)
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[Publications] 伊藤 進: "Breast milk jaundice, breast feeding jaundice 症候群"小児科診療. 64. 430 (2001)
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[Publications] 伊藤 進: "Bronze baby 症候群"小児科診療. 85. 431 (2001)
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[Publications] Kondo M, Itoh S, Kunikata T, Kusaka T, Ozaki T, Isobe K, Onishi S: "Time of closure of ductus venosus in term and preterm neonates"Arch Dis Child Fetal Neonatal Ed. 85. F57-F59 (2001)