2002 Fiscal Year Annual Research Report
1型糖尿病における膵β細胞障害性Tリンパ球と標的抗原
Project/Area Number |
13670828
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
川村 智行 大阪市立大学, 大学院・医学研究科, 助手 (60271186)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
新平 鎮博 大阪市立大学, 大学院・生活科学研究科, 教授 (50171369)
岡野 善行 大阪市立大学, 大学院・医学研究科, 講師 (60231213)
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Keywords | 1型糖尿病 / 標的抗原 / CD8Tリンパ球 / インスリン |
Research Abstract |
1型糖尿病の病因は、膵β細胞の自己リンパ球による破壊である。1型糖尿病患者の末梢血中には、膵β細胞特異抗原を認識するリンパ球が存在する。膵臓生検や剖検の報告ではCD8+Tリンパ球が多く見つかる。我々はCD8+Tリンパ球に注目して研究してきた。膵β細胞特異抗原のインスリンに絞り、日本人に保有頻度の高いMHCクラス1 A2とA24に絞った研究をおこなった結果A24に結合したインスリンの断片ペプチド(B chain 22-30:LVLYCGRG)に対して特異的なCTLの存在を証明し報告した。 今年度は以下のような研究をおこなった。 1.HLA-A^*201 EBV BMLF1(GLCTLVAML) 4量体を作成した。 この4量体を用いてEB持続感染患者末梢血中にEBウイルス特異リンパ球の同定をフローサイトメトリーで行なった。この抗原特異的リンパ球をその特異性を失わずに継代培養を続けるための手段として、抗CD3抗体をイミュノビーズにコーチングしたもので定期的なTリンパ球刺激を続けることに成功し、抗原特異的リンパ球が特異性を失わないことをフローサイトメトリーで証明した。 2.すでに報告したインスリンの断片ペプチド(B chain 22-30:LVLYCGRG)を用いて、HLAクラス1のA24抗原-インスリンペプチド4量体を合成した。この4量体をもちいたインスリンペプチド特異的リンパ球の検索を発症早期1型糖尿病患者の末梢血中から行った。合計4名の発症早期1型糖尿病患者の末梢血リンパ球をこのA24抗原-ペプチド4量体を用いてフローサイトメトリーで解析したが陽性細胞を認めなかった。 3.今年度はA Multiple Peptide Synthesis Systemをもちいたインスリン自己抗体、インスリン抗体、インスリン反応性リンパ球のEpitope Mappingを予定している。
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