2001 Fiscal Year Annual Research Report
セロネガティブ自己免疫疾患の抗原特異的T細胞応答機構解析による病因解明
Project/Area Number |
13670846
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Research Institution | Toho University |
Principal Investigator |
四宮 範明 東邦大学, 医学部, 教授 (10104225)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宇野 拓 東邦大学, 医学部, 助手 (30318240)
山口 之利 東邦大学, 医学部, 講師 (30277339)
二瓶 浩一 東邦大学, 医学部, 講師 (20218241)
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Keywords | 小児期発症重症筋無力症 / 潜在性全身型 / 抗アセチルコリンレセプター抗体 / セロネガティブ自己免疫疾患 / HLA-DR / DQアリルタイプ / DQB1^*0604 / T細胞レセプター / TCR V_βクローンレパートリー |
Research Abstract |
小児期発症重症筋無力症(MG)患者において、高頻度にHLA-DRB1^*0901/DQA1^*0301/DQB1^*0303,DRB1^*1302/DQA1^*0301/DQB1^*0604ヘテロアリルタイプ発現が認められた。これらのHLA-DR/DQタイプ発現と臨床所見の関係は、血清抗アセチルコリンレセプター(AChR)抗体値陰性、眼筋限局の臨床所見および上肢の筋電図のMGパターンなどの特異な臨床像と有意な相関を認めた。これらの特異な臨床像をしめすMG患者は、セロネガティブ自己免疫疾患のモデルとして考えられた潜在性全身(LG)型を示した。LG型患者高頻度発現HLA-DR/DQアリルタイプ分子アミノ酸配列のアミノ酸多型領域についての解析から、LG型MG罹患性はDQB1^*0604に関連し、発症にAChR抗原反応性CD4+-TH1様細胞産生IFN-γが重要であることが明らかになった。AChR抗原反応性CD4+細胞の活性化のためには、CD4+細胞T細胞レセプター(TCR)を介するAChR抗原ペプチドの認識・刺激が引き金になる。HLA-DR9/13ヘテロアリルタイプ発現小児期発症LG型あるいは全身(G)型において、高AChR抗原反応性CD4+細胞のTCRVαとVβクローンレパートリーの検討において、TCRVαおよびVβクローンにおいて、検討した小児期発症両MGタイプに同一あるいは異なるクローンの増強を認めた。このことは、小児期発症LG型はG型と異なったAChR抗原ペプチドを認識し発症する可能性が考えられた。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 四宮範明: "セロネガティブ自己免疫疾患の免疫学的病因の解析"東邦医学会雑誌. 48. (2002)
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[Publications] 四宮範明: "小児期発症筋無力症患者末梢血CD4^+T細胞TCRVAおよびVBレパートリーの検討"Neuroimmunology. 10(1). 76-77 (2002)
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[Publications] 四宮範明: "年齢と免疫応答"Progress in Medicine. 21(4). 9-12 (2001)
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[Publications] 二瓶浩一: "川崎病患児における免疫グロブリン製剤投与前後の血清IgG値に関する検討"日本小児科学会雑誌. 105(11). 1207-1213 (2001)