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2001 Fiscal Year Annual Research Report

ヒト表皮角化細胞における多段階発癌機構の解明

Research Project

Project/Area Number 13670888
Research InstitutionThe University of Tokushima

Principal Investigator

久保 宜明  徳島大学, 医学部, 講師 (10260069)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 南 満芳  徳島大学, 医学部・附属病院, 助手 (10322257)
Keywords表皮角化細胞 / Ras / CDK4 / 皮膚発癌 / 有棘細胞癌
Research Abstract

有棘細胞胆癌(SCC)は、癌遺伝子の活性化や癌抑制遺伝子の不活性化など、複数の遺伝子変異が正常ヒト表皮角化細胞に蓄積することによって生じると考えられている。以前に我々は、21例のSCCにおいて癌遺伝子Rasや癌抑制遺伝子p53、INK4a、PTENなどについて解析を行い、複数の遺伝子変異を持つSCCを見出した。今回、ヒト表皮角化細胞の多段階発癌機構の解明に向けて、ヒト正常表皮角化細胞における複数の遺伝子変異の組み合わせの働きを検討した。
変異型p53、Ras、CDK4(cyclin dependent kinase 4)、hTERT(telomeraseの逆転写酵素)、GFPを発現するレトロウイルスベクターを用いて、健常部皮膚由来の初代ヒト表皮角化細胞に導入し、目的の遺伝子を強発現させた。ウエスタンブロット解析にて遺伝子の発現を確認した後、いくつかの組み合わせでヒト正常表皮角化細胞に導入した。導入した表皮角化細胞をヒト真皮上に播いた後、スキッドマウスの背部に移植しin vivoでの働きを検討した。コントロールのGFPやCDK4のみを導入した皮膚は、臨床・組織学的に正常であり、Rasと変異型p53の両者を導入した皮膚でも同様であった。一方、RasとCDK4の両者を導入した皮膚は、移植3週ごろから角化性腫瘍を認め、移植7週後にはinvasive SCCに合致する組織像が得られた。
このようにRasとCDK4の2つの遺伝子の強発現によってヒトのSCCが生じる可能性が示唆された。RasとCDK4による腫瘍形成のメカニズムおよび、残りの遺伝子の組み合わせの働きについて、現在検討中である。

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Published: 2003-04-03   Modified: 2016-04-21  

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