2002 Fiscal Year Annual Research Report
抗protease nexin-1抗体が毛包の周期的成長に及ぼす影響
Project/Area Number |
13670893
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Research Institution | Oita Medical University |
Principal Investigator |
松尾 哲孝 大分医科大学, 医学部, 助手 (10284788)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
園田 祥子 大分医科大学, 医学部, 助手 (80253780)
吉岡 秀克 大分医科大学, 医学部, 教授 (00222430)
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Keywords | protease nexin-1 / SERPIN / 毛包 / 毛周期 / 蛋白発現 / モノクローナル抗体 / ポリクローナル抗体 |
Research Abstract |
1)抗protease nexin-1(PN1)ペプチド抗体の作製 ラットPN1のアミノ酸配列の中で抗原性の高いペプチド領域を予測し14merのペプチドを合成した。これにキャリアー蛋白(KLH)を結合させたものを抗原としてウサギ2羽に免疫した。免疫途中で試採血を2回行いELISAで力価の上昇を確認した後、抗血清を得た。 2)抗PN1抗体の特異性の確認 今回作製した抗PN1抗体とGST-PN1融合蛋白とでWestern blottingを行ったが明らかな反応は認められなかった。また毛乳頭細胞の培養上清から精製したPN1蛋白とのWestern blottingも試みたが反応は認められなかった。 さらにプロテインAカラムを使用しIgGを精製した上でWestern blottingを行ったが反応は確認できなかった。 3)PN1蛋白の毛包内局在の検討 上記抗PN1抗体を用いて免疫組織化学的手法によりヒトおよびマウスの毛包内におけるPN1蛋白の局在の検討を試みたが明らかな反応は認められなかった。 そこで以前所属していた研究室から、抗フットPN1ポリクローナル抗体(pETシステムで大腸菌発現させたラットPN1を抗原を元に作製されたウサギ抗体で、Western blottingでの反応までは確認されている)を譲り受け、上記同様の免疫組織化学的検討を行ったが明らかな反応は認められなかった。 以上の結果より、毛包内のPN1蛋白量は予想以上に少ない可能性が考えられた。また今回作成したPN1抗体の特異性が確認できなかったため、今年度に計画していた「抗PN1抗体のマウス毛包への影響」と「抗PN1抗体の器官培養された毛包への影響」の検討は行わなかった。
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