2003 Fiscal Year Annual Research Report
動脈内高濃度酸素含有血液高圧持続注入による側副路形成の試み
Project/Area Number |
13670921
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Research Institution | Toyama Medical and Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
蔭山 昌成 富山医科薬科大学, 附属病院, 講師 (70240778)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
富澤 岳人 富山医科薬科大学, 医学部, 助手 (10313610)
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Keywords | 側副路形成 / 動脈閉塞 / 動脈内持続注入 |
Research Abstract |
長時間に渡る実験動物(家免)の固定機具作成(平成14年度)、血管造影像からの動脈体積算出プログラムの作成(平成14年度)、細径カテーテル使用下血管造影に際し十分な画像を得るための至適造影剤の検討(平成15年度:この結果に関しては日本血管造影・インターベンショナルラジオロジー学会・第14回中部地方会「0.032inch Guide Wre対応3.3Fr. Catheterの使用経験」の題で報告、結果としてはむやみに高濃度の造影剤を用いるより粘稠度の低い中濃度の造影剤が注入圧軽減に寄与し、画像コントラスト改善に寄与することを実証)をした。 平成15年度には、上記を踏まえブタを実験動物として(当初、家兎使用予定であったが、小さく手技に支障を来したためブタに変更)全身麻酔下四肢末梢動脈分岐部を露出、分岐中枢側に対しては中枢側に向かってカニュレーション、分枝末梢側に対しては末梢に向かいカニュレーションの上、カニューレごと動脈を結紮した。中枢側カニューレから動脈血をポンプを用いて持続的に採取、この血液にヘパリンおよび酸素を添加し末梢側カニューレを通じて末梢側分枝に持続的に環流させた。カニュレーション直後、ポンプ接続1、2、4時間後に末梢側カニューレから造影剤を注入し末梢側分枝の血管造影像を得た。この血管造影像から、その灌流領域の変化を比較検討した。尚、酸素添加量を変化させ、採血時および酸素添加後の血液酸素飽和度を測定するとともに、注入量(=採血量)を変化させることで注入圧を変化させ、同様の操作を10本の動脈に施行した。視覚的な評価では酸素飽和度が高く注入圧も高い群で僅かながら灌流領域の拡大傾向が見られた。しかし、その変化は微妙なものであり、定量的な評価を加えることが不可欠と考えている。現在、血管造影像から灌流領域の動脈体積を算出、定量的な評価を加え結果をとりまとめ中である。
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