2001 Fiscal Year Annual Research Report
分子イメージングによる痴呆疾患の客観的診断・治療効果判定に関する基礎的研究
Project/Area Number |
13670925
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
森 厚文 金沢大学, アイソトープ総合センター, 教授 (90019604)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
絹谷 清剛 金沢大学, 医学系研究科, 助手 (20281024)
柴 和弘 金沢大学, アイソトープ総合センター, 助教授 (40143929)
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Keywords | 痴呆疾患 / モデル動物 / オートラジオグラフィ / 核医学診断 / SPECT |
Research Abstract |
ラットの皮下に埋め込んだ滲透圧ポンプから側脳室内に合成βアミロイド蛋白(1-40)を300pg/dayで持続的に2週間注入して、アルツハイマー病モデルラットを作成した。モデル群では対照群と比較して8方向放射状迷路の正選択数が有意に低下したが、副腎皮質ホルモン投与により正選択数が増加した。[^3H]QNBの頭頂葉大脳皮質/小脳比はモデル群、対照群、副腎皮質投与群のいずれも有意差を認めなかった。一方、[^3H]vesamicolのトランスポータ結合量は対照群に比較してβアミロイド投与群で有意に低下し、副腎皮質ホルモン投与にて改善を示し、SPECTあるいはPETイメージングによる臨床的な早期診断・治療効果の客観的評価の有効性が期待された。 ラットの中脳動脈を露出し、ローズべンガル試薬を静脈注射してから血管外部からキセノンランプを用いて緑色光(540nm)を10分間照射し、脳血栓モデルを作成した。比較のために中大脳動脈を熱凝固した梗塞モデルを作成するとともに種々の神経伝達物質の受容体、トランスポータ及びそれらのmRNAなどのオートラジオグラフィ法について、新鮮脳切片を用いた方法、インビボ法の実験条件及び定量解析について検討中である。また、脳血栓モデルについてオートラジオグラフィ法にて種々の受容体、トランスポータなどの変化について比較検討するとともに、分子イメージング薬剤の標識合成について検討中である。
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