2001 Fiscal Year Annual Research Report
血管内照射による動脈硬化モデルの新生内膜増殖抑制の機序解明
Project/Area Number |
13670971
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Research Institution | Kanazawa Medical University |
Principal Investigator |
大口 学 金沢医科大学, 医学部, 講師 (10176852)
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Keywords | 192-Ir高線量率照射 / 血管内照射 / 日本白色家兎 / カッティングバルーンカテ |
Research Abstract |
本研究の基礎実験として、本年度はまず日本白色家兎の総腸骨動脈への192-Irによる血管内照射を試みた。その予備実験として、総腸骨動脈への6Fr.のカテーテルの挿入を左総頸動脈より行ったが元々血管が細い上にカテーテルの径が太くガイドワイヤーの挿入でさえ難渋を極めた。血管内照射に用いるアプリケーターは最小でも5FR.であり、またカッティング・バルーンカテーテルも5FR.でありこれより細いカテーテルもあるが実際には使えない状況であることが判明した。このため、白色家兎をやや長期期間にわたって飼育し血管が太くなることを予想して再度試みたが、やはりカテーテルの挿入は困難であった。この予備実験の方法が確立されないかぎり、血管内照射の施行は不可能であり現在対策を考慮中である。実験のテクニックが稚拙であるならば、さらに総腸骨動脈へのカテーテルの挿入が安定してできるまで白色家兎での練習を繰り返す必要がある。また実験動物をさらに大きいイヌ、ブタなどに切り替えることも考えられた。なお本学の病理専門医に相談したところ、照射後あるいはカッティング・バルーンカテーテルで切断のみの標本を摘出して、explant法で培養して、照射群と対照群との培養細胞での薬物添加の実験は問題があるとの指摘を受けた。すなわち、培養細胞では照射の影響を受けた細胞がその性質を培養後も保っていることの証明が不可能であるという点である。このため、照射実験を行うならば、平滑筋細胞の培養をin.vitroでおこなうこと、照射の実験はシャーレ内の培養細胞にたいして直線加速機を用い超高圧X線で線量計算の上おこなうことが必要と考えられた。この方法は血管内照射をの効果を直接反映するものではないが、機序解明には寄与すると思われる。しかし、血管内照射のモデルも組織学的検索上必要であり、現在in vivoとin.vitroとの両面からの実験の方法を考慮している。
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