2001 Fiscal Year Annual Research Report
てんかん遺伝子研究の治療への展開:変異蛋白機能補正とsynprint仮説を応用した、新たな抗てんかん薬の開発
Project/Area Number |
13670979
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
栗林 理人 弘前大学, 医学部・附属病院, 講師 (80261436)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡田 元宏 弘前大学, 医学部, 助手 (10281916)
兼子 直 弘前大学, 医学部, 教授 (40106852)
和田 一丸 弘前大学, 医学部, 教授 (60241486)
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Keywords | てんかん / 感情障害 / シナプス蛋白 / カルシウムイオンチャネル / 開口分泌 / 蛋白相互作用 / セロトニン / ドパミン |
Research Abstract |
モノアミン・グルタミン酸・GABAの開口分泌機構の解析を試みた。モノアミンではC型蛋白リン酸化酵素活性を介した、N-型カルシウムイオンチャネル・syntaxinの複合体分離-形成過程が基礎遊離を規定する主要機構であった。一方、脱分極性神経伝達物質遊離は、A型蛋白リン酸化酵素活性を介した、P-型カルシウムイオンチャネル・synaptobrevinの複合体分離-形成過程が主要規定機構であった。グルタミン酸の脱分極性遊離機構では、モノアミン同様にA型蛋白リン酸化酵素活性を介した、P-型カルシウムイオンチャネル・synaptobrevinの複合体分離-形成過程が主要規定機構であった。GABAの基礎遊離は、モノアミン同様にC型蛋白リン酸化酵素活性を介した、N-型カルシウムイオンチャネル・syntaxinの複合体分離-形成過程が主要機構であり、また脱分極性遊離は、A型蛋白リン酸化酵素活性を介した、P-型カルシウムイオンチャネル・synaptobrevinの複合体分離-形成過程が主要規定機構であり・モノアミン・グルタミン酸と同様の結果を得た。Optical-MED64を用いた神経興奮性伝播の解析でも、A型蛋白リン酸化酵素活性の亢進とN-型カルシウムイオンチャネルの抑制環境下では、興奮性伝播がむしろ増強する結果を得た。以上の結果から、A型蛋白リン酸化酵素活性を介した、P-型カルシウムイオンチャネル・synaptobrevinの複合体分離-形成過程を抑制することで、過剰興奮の伝播を抑制しうる可能性が示唆される。 本研究結果は、カルバマゼピンが神経伝達物質遊離機構を制御することで、情動安定化作用・抗てんかん作用を発現する可能性を示唆するものであり、各種受容体の機能を調整することで臨床効果を発現する従来の神経精神疾患治療薬とは明らかに異なる作用機序であり、今後、神経伝達物質遊離制御を主要作用機序とした、新たな治療薬の開発のコンセプトを提唱するものと考えられる。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Murakami T. et al.: "Determination of effects of antiepileptic drugs on SNAREs-mediated hippocampal monoamine release using in vivo microdialysis"Br J Pharmacol.. 134・3. 507-520 (2001)
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[Publications] Kawata Y. et al.: "Pharmacological discrimination between effects of carbamazepine on hippocampal basal, Ca(2+)-and K(+)-evoked serotonin release"Br J Pharmacol.. 133・4. 557-567 (2001)
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[Publications] Wada K. et al.: "Sociomedical aspects of epileptic patients : their employment and marital status"Psychiatry Clin Neurosci. 55・2. 141-146 (2001)
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[Publications] Okada M. et al.: "Adenosine receptor subtypes modulate two major functional pathways for hippocampal serotonin release"J Neurosci.. 21・2. 628-640 (2001)