2002 Fiscal Year Annual Research Report
気分障害の発現機構に関連するクロノタイプと生体リズム関連遺伝子の解析
Project/Area Number |
13670999
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Research Institution | Shiga University of Medical Science |
Principal Investigator |
山田 尚登 滋賀医科大学, 医学部, 助教授 (50166724)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大川 匡子 滋賀医科大学, 医学部, 教授 (80160430)
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Keywords | クロノタイプ / 時間遺伝子 / 気分障害 / ポリモルフィズム / per2 |
Research Abstract |
うつ病の病因論として時間生物学的仮説があるが、クロノタイプの観点から気分障害の発現機序に言及した報告はこれまでない。申請者は、クロノタイプと気分障害の発症の脆弱性には何らかの関連があるのではないかとの仮説に基づき、時間遺伝子のゲノムDNAのhper及びhclockのpolymorphismと気分障害発症の関連性を調べることで気分障害の病因に迫りたいと考えている。 本年度は、躁うつ病患者に対してHorne and Ostbergの朝方・夕方質問紙を用い臨床的なクロノタイプを決定すると同時に採血を行った。また、患者と性別年齢が一致した正常被験者をリクルートし、同様に採血し、hper2のcasein kinase I epsilon領域遺伝子解析を患者と比較検討した。88名の躁うつ病患者と127名の正常被験者でhper2のcasein kinase I epsilon領域の変異を調べた。この領域は、以前に睡眠相前進症候群に関連することが明らかにされた領域である。4つの変異の内・アミノ酸置換を伴う(S662G)変異を調べた。しかし、気分障害と正常被験者の間にアリルの分布に有意さはなく、この領域は気分障害の発症に関連が低いと考えられた。
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Research Products
(1 results)
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[Publications] Shiino Y, Nakajima S, Ozeki Y, Isono T, Yamada N: "Mutation screening of the human period gene in bipolar disorder"Neuroscience Letter. 338. 82-84 (2000)