2001 Fiscal Year Annual Research Report
精神分裂病に於ける過酸化ストレス障害とその治療に関する臨床的・実験的研究
Project/Area Number |
13671007
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Research Institution | Dokkyo Medical University |
Principal Investigator |
秋山 一文 獨協医科大学, 医学部, 教授 (40150990)
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Keywords | methamphe tamine / nitri oxide / nNOS / MK-801 / mRNA / neural toxcity |
Research Abstract |
nitric oxide(NO)がメタンフェタミン(METH)による行動感作や神経毒性に関与していることが示唆されている。そこで、ラットへのMETHの急性投与量を2通りにして(少量と大量)、投与から1時間、3時間、6時間・24時間まで経過を追い、neuronal nitric oxide synthetase(nNOS)のmRNA発現に与える影響を検討した。4mg/kgのMETH投与から3時間後、6時間後及び24時間後に於いて内側扁桃核とカレハ島でnNOS mRNAが増加した。内側扁桃核に於けるMETH4mg/kgによって誘発されるnNOS mRNA発現増加はMK-801(非競合性NMDA受容体拮抗薬)の前処置によって防止された。しかしドパミンD1受容体拮抗薬のSCH23390によってはMETH4mg/kgによって誘発されるnNOS mRNA発現増加は防止されなかった。従ってNMDA受容体の刺激は少量METH(4mg/kg)によって誘発されるnNOS mRNAを介在していると考えられる。次ぎにMETH8mg/kgの投与を行い同様な時間経過を追って脳内mRNA発現に与える影響を検討した。6時間後、及び24時間後に於いて海馬歯状回と線条体でnNOS mRNAが減少した。この減少はNOSの増加を代償するものかまたは神経毒性に関係すると考えられた。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 勝強志, 秋山一文, 白崎義範, 堀伸一郎, 永井敦, 東俊宏, 辻孝夫: "妊娠後期に抑うつ状態が出現し、出産後に憎悪を認めたCushing症候群の一症例"精神医学. 43(3). 277-282 (2001)
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[Publications] 秋山一文: "精神分裂病でみられる免疫異常"医学のあゆみ. 197(12). 905-907 (2001)
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[Publications] 佐伯吉規, 秋山一文: "新世代の抗精神病薬"毎日ライフ. 32(11). 16-20 (2001)
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[Publications] 仲谷誠, 秋山一文: "男性分裂病患者における自己性器切断について"日本社会精神医学雑誌. 10(2). 135-140 (2001)
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[Publications] 秋山一文, 末丸純子, 黒田重利: "メタンフェタミン急性・慢性投与による脳内calcium-calmodulin dependent protein kinaseII活性の変化"精神薬療研究年報. 33. 67-75 (2001)
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[Publications] wada K, Yamada N, Sato T, Suzuki H, Miki M, Lee Y, Akiyama K, Kusuda S: "Corticosterone-induced psychotic and mood disorders : Diagnosis defined by OSM-TV and clinical pictures"Psychosomatics. 42(6). 461-466 (2001)