2002 Fiscal Year Annual Research Report
精神分裂病に於ける過酸化ストレス障害とその治療に関する臨床的・実験的研究
Project/Area Number |
13671007
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Research Institution | Dokkyo Medical University |
Principal Investigator |
秋山 一文 獨協医科大学, 医学部, 教授 (40150990)
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Keywords | methamphetamine / behaviural sensitization / neuronal plasticity / mRNA / synaptotagmin / SNAP25 / synaphin / SCH23390 |
Research Abstract |
シナプス小胞からの神経伝達物質の放出に関与する前シナプス側の蛋白(Synaptotagmin I, synaptotagmin IV, SNAP25a, SNAP25b, synaphin1,synaphin2)のmRNAを取り上げ、精神刺激薬投与による影響を検討した。メタンフェタミン(METH)急性投与によりsynaptotagmin IVのmRNA発現は線条体と側坐核に於いて増加し、これはSCH23390の前処置によって阻止された。またメタンフェタミン(METH)急性投与によりSNAP25aのmRNA発現は線条体と海馬歯状回に於いて増加し、これはSCH23390の前処置によって阻止された。METH急性投与によりSNAP25aのmRNA発現は線条体、側坐核に於いて増加し、これらもSCH23390の前処置によって阻止された。METHの反復投与から3週間後のMETH再投与は線条体、側坐核、歯状回に於けるsynaptotagminIVのmRNA発現の増加を有意に増大させた。SNAP25aのmRNAはMETH慢性投与後の定常状態でも有意な増加が認めらた。PCP10mg/kg急性投与によりsynaptotagmin IVのmRNAは帯状回皮質後部で有意に増加したが、PCPの慢性効果による増強は認められなかった。以上の結果はsynaptotagmin IV とSNAP25aのmRNA発現が主にドパミンD1受容体依存性に増加し、METH反復投与による行動感作(逆耐性現象)に関与している可能性を示唆する。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 秋山一文, 恵武人, 大野早苗: "覚せい剤精神病に対するリスペリドンの効果"精神薬療研究年報. 34. 111-116 (2002)
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[Publications] 秋山一文: "新しい抗精神病薬(クエチアピン、オブンザピン、ペロスピロン)"精神医学. 44(3). 238-243 (2002)
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[Publications] 渡辺嵩, 秋山一文: "抗精神病薬による遅発性ジストニア"脳の科学. 24(9). 843-848 (2002)
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[Publications] 秋山一文, 佐伯吉規: "生化学的マーカーと精神疾患"季刊精神科診断学. 13(2). 131-137 (2002)
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[Publications] 森洋子, 仲谷誠, 秋山一文: "ブロムワレリル尿素大量服役後Lance-Adams症候群を呈した1例"栃木精神医学. 22. 38-41 (2002)
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[Publications] 渡辺嵩, 秋山一文: "解離性感覚障害-手袋型脱失視聴覚脱失"日本臨床2003年別冊 精神医学症候群. (印刷中). (2003)