2001 Fiscal Year Annual Research Report
抗腫瘍遺伝子治療・細胞療法の第一相試験における用量漸増法の評価と新漸増法の開発
Project/Area Number |
13671049
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
長村 文孝 東京大学, 医科学研究所, 助手 (90282491)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
谷 憲三郎 九州大学, 生体防御医学研究所, 教授 (00183864)
東條 有伸 東京大学, 医科学研究所, 講師 (00211681)
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Keywords | 遺伝子治療 / 腫瘍性疾患 / 用量漸増法 |
Research Abstract |
本研究は腫瘍性疾患を対象とした遺伝子治療の第一相試験において、より効率的な研究デザイン、特に用量漸増法のを改良し、新たなモデルを作成することを目的としている。本年度は二年計画の初年度にあたっており、腫瘍性疾患に対する遺伝子治療の第一相試験から第三相試験までの臨床応用例と臨床研究実施計画書を文献、学会抄録より検索し一覧表を作成しデータベース化した。対象は、遺伝子マーキング等を除外した治療を目的とする試験とした。これらの坑腫瘍遺伝子治療の第一相試験において。用量漸増法を組み込んだ試験は増加の傾向にあり、特に近年ではTaxolなどの坑腫瘍薬と組み合わせた試験と、複数の導入遺伝子を用いる試験が増加している。腫瘍性疾患に対する遺伝子治療の特徴としては、腫瘍免疫による坑腫瘍効果を目的としているものが80%以上を占めること、対象疾患が悪性黒色腫など腫瘍免疫の発現しやすい疾患に偏っていること、投与方法が腫瘍内注入や腹腔内投与もみられ多岐であることがあげられる。また、導入した遺伝子による産物の量により実際にヒトに接種するか規定しているものが大多数であるがこの規定量にばらつきが認められており、この差をどう解析するかが間題点になっている。現在までに、これらの問題をどう普遍化し他の試験と比較するか数学的モデルも導入し検討しており初回投与量・規定量の至適域の検討と用量漸増法が的確であるかの検討を行った。詳細は現在、用量漸増法のモデルを作成し、各研究に当てはめ有用性の確認を行っているところであり、これらが確定する次年度に合わせて報告する。
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Research Products
(1 results)