2001 Fiscal Year Annual Research Report
多発性骨髄腫における染色体転座の発症機構と腫瘍化への関与
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13671072
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
飯田 真介 名古屋市立大学, 医学部, 講師 (50295614)
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Keywords | 多発性骨髄腫 / 染色体転座 / MUM1 / IRF4 / MAFB / Ku80 / 染色体不安定性 |
Research Abstract |
1)ヒト多発性骨髄腫関連癌遺伝子であるMUM1遺伝子トランスジェニックマウス用コンストラクトの作成を行った。正常形質細胞において転写レベルで発現増加しているマウスSyndecan1(CD138)遺伝子プロモーターの約350塩基をルシフェラーゼレポーターの5'側に結合しマウス形質細胞株、NSO細胞に一過性に遺伝子導入してルシフェラーゼアッセイを行った。その結果、このプロモーターによるLucの発現は極めて強いことを確認した。そのプロモーター配列にヒトMUM1遺伝子の蛋白翻訳領域を含むcDNAを結合し3'側にはhGH遺伝子のスプライシングシグナルとpolyA付加シグナルを結合した。再度NSO細胞への一過性遺伝子導入を行いMUM1蛋白発現をimmunoblot法と免疫蛍光抗体法で確認を行ったが、現在の所十分な発現が得られておらず、遺伝子配列決定を行いコンストラクトの確認を行っている。 2)多発性骨髄腫関連癌遺伝子産物である転写因子、MUM1とMAFB遺伝子の標的遺伝子の探索を行っている。pCI-CMV-MUM1/MAFB-Neo-β-actin-polyA発現ベクターをエレクトロポレーション法を用いてマウスIL-3依存性のpre-B細胞株であるBAF3細胞に導入し希釈法でG418耐性細胞をクローニングした。ともにIL-3非依存性とはならなかったが、MUM1導入発現クローンで明らかな増殖速度の亢進を観察した。標的遺伝子を明らかにするために、MUM1高発現クローンから同時に作成したpCI-CMV-Neo-β-actin-polyAのみを遺伝子導入したコントロール細胞とともにpolyA-RNAの抽出を行い、クロンテツク社製のマウスcDNA1.0,3.8 arrayにハイブリダイズして発現に差のある遺伝子の探索を行った。現在までに複数の候補標的遺伝子を見い出し、RT-PCR法、ノザン解析による確認を行っている。 3)Ku80遺伝子変異および発現の検討を行った。Ku80の発現を16MM細胞株を用いたウェスタンブロット法とノザン法を用いて検討した。蛋白レベルでは発現消失や異常蛋白発現は認められなかった。そこでORF部をRT-PCR法で3箇所に分けて増幅しプラスミドにサブクローニングした5個以上のクローンにつき遺伝子配列を決定し変異の有無を検討した。Ku80は16骨髄腫細胞株中1株(U266)において片アレルでのミスセンス変異を見い出した。ポリモルフィズムの可能性は50以上の健常者コントロールや他細胞株を用いた検討で認められなかったため否定的であったが、正常アレルが保たれておりdominant-negative effectの有無についてはさらに検討中である。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Hanamura I, Iida S, et al.: "Ectopic expression of MAFB gene in human myelomu cells carrying (14;20)(g32;g11) chronusomal translocations"Jpn. J. Cancer. Res.. 92. 638-644 (2001)
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[Publications] Hatzivassiliou G, Iida S, et al.: "IRTA1 and IRTA2, novel immunogiobulin superfamily receptors expresend in B cells and involeal in chromosome lg21 abnovmalities in B cell malignancy"Immunity. 14. 277-289 (2001)
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[Publications] Tomuro A, Iida S, et al.: "Interphase detection of immunoglobulin heavy chain translocations with speafe oncogene loci in 173 patients with B cell lymphoince"Cancer Genet Cytogenet. 129(1). 1-9 (2001)