2001 Fiscal Year Annual Research Report
生理的流血状況におけるフォンヴィレブランド因子のずり速度依存性機能の解析
Project/Area Number |
13671074
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Research Institution | Nara Medical University |
Principal Investigator |
杉本 充彦 奈良県立医科大学, 医学部, 講師 (80192128)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中 宏之 奈良県立医科大学, 医学部, 助手 (40281761)
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Keywords | フォンヴィレブランド因子 / フローチャンバー / 血流 / ずり速度 / 血小板膜蛋白Ib / インテグリン |
Research Abstract |
フローチャンバーシステムを用いて、生理的な血流状況を再現し、従来静止系の結合実験で評価されてきたvon willebrand因子(VWF)の機能を様々な速度下で評価し直した。実際、心筋梗塞や脳血栓などの致死的な動脈血栓症は、極めて高いずり速度で成立することが最近注目を集めており、VWFの高ずり速度下における決定的な血栓形成への貢献が重視されている。今回、従来のEpifluorescence顕微鏡での観察システムを改良し、共集点レーザー顕微鏡、走査電子顕微鏡を組み合わせた解析システムを確立し、個々の血小板の粘着から血小板血栓の3次元的進展に至る全過程を詳細に観察し、VWFのdynamicなずり速度依存性機能を解析した。 その結果、(1)生理的なthumbogenic surfaceに固相化されたVWFは、血小板のDynamicなshape changeをインテグリンαIIbβ3を訂した"Inside-out"又は"outside-in"シグナルで司どっており、このshape changeは、高ずり速度下での高速血流に対抗すべく合理的に制御されていることが判明した。(Artertosclr. Thumb, Vasc Biol,22:329-33,2002)。(2)また、高ずり速度下においてSoluble VWFは、もう一方の粘着蛋白であるフィブリノゲンとの連携機能で、血栓の3次元的進展を制御していることが判明した(Int. J. Hematol,75:19-24,2002)。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] M.Sugimoto, et al.: "Functional property of von Willebrand factor under flowing blood"International Journal of Hematology. 75・4. 19-24 (2002)
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[Publications] M.Kumahara, M.Suginoto, et al.: "Platelet shape changes and adhesion under high shear flow"Arteriosclerosis, Thrombosis and Vascular Biology. 22・2. 329-334 (2002)