2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13671101
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
関根 孝司 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (50255402)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
薦田 房子 東京大学, 医学部附属病院, 助手 (50107603)
五十嵐 隆 東京大学, 医学部附属病院, 教授 (70151256)
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Keywords | 尿路結石症 / 尿酸トランスポーター / クロライドチャネル5 / 上皮型カルシウムチャネル / 遺伝子変異解析 |
Research Abstract |
本研究は尿路結石生成に関与すると考えられる3つの膜蛋白について、以下の3つの検討をおこなった。 (1)特発性高Ca尿症患者におけるECaC1(Epithelial Calcium Channel 1:上皮型カルシウムチャンネル1)遺伝子解析 (2)尿路結石を合併する頻度が高い腎性低尿酸血症における尿酸トランスポーター(hURAT1)遺伝子解析 (3)高Ca尿症から腎石灰化をきたすことが知られているDent病におけるクロライドチャネル5(CLCN5)遺伝子解析 2年間の研究の最終年度として、本年に以下の結論を得ることができた。 (1)幼児期に尿路結石を呈した特発性高Ca尿症の患者においてECaC1の遺伝子解析をおこなったが、ECaC1遺伝子変異を認めることはできなかった。 (2)腎性低尿酸血症の7家系においてhURAT1の遺伝子解析をおこない、6家系にhURAT1遺伝子変異を同定した。変異を認めた6家系のうち5家系ではW258X(nonsense mutation)であり、本邦の腎性低尿酸血症の家系ではW258X変異が高率に認められることが明らかになった。 (3)Dnet病においてCLCN5遺伝子異常が存在することは知られていたが、新たに15家系以上の検討をおこない、新規変異を同定することができた。 現在、(2)および(3)の研究についてはさらに症例数を増やし、高Ca尿症および高尿酸尿症の分子生物学的解析を続けることを計画している。この2年間の追求により、腎性低尿酸血症における尿酸トランスポーターhURAT1の意義および本邦における変異型を明らかにすることができた。また高Ca尿症を伴うDent病におけるCLCN5遺伝子の関与について新たな情報を得ることができた。本研究により、尿路結石生成の分子機序の一端を明らかにすることができたと考えている。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Enomoto A, et al.: "Molecular identification of a renal urate ・・・・"Nature. 417. 447-452 (2002)
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[Publications] Enomoto A, et al.: "Role of organic anion transporters in the ・・・・"J Am Soc Nephrol. 13. 1711-1720 (2002)
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[Publications] Kobayashi Y, et al.: "Isolation, characterization and differential"Mol Pharmacol. 62. 7-14 (2002)
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[Publications] Kojima R, Sekine T, et al.: "Immunolocalization of multispecific ・・・"J Am Soc Nephrol. 13. 848-857 (2002)
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[Publications] Takeda M, et al.: "Characterization of methotrexate ・・・・"J Pharmacol Exp Ther. 302. 666-671 (2002)
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[Publications] Enomoto A, et al.: "Interaction of human organic anion ・・・・"J Pharmacol Exp Ther. 301. 797-802 (2002)