2002 Fiscal Year Annual Research Report
PPAR(ペルオキシゾーム増殖剤応答性レセプター)γによる実験腎炎治療の試み
Project/Area Number |
13671105
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Research Institution | University of Yamanashi Faculty of Medicine |
Principal Investigator |
原口 和貴 山梨大学, 医学部, 講師 (70165009)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
池田 眞人 山梨大学, 医学部, 助手 (20242638)
志村 浩己 山梨大学, 医学部, 助手 (40303416)
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Keywords | PPARγ / nephritis / cDNAアレー / troglitazone |
Research Abstract |
目的:PPARγとPPARαは炎症抑制機転に深く関与する事が知られている。今回我々はくトログリタゾン)Trの新たな臨床応用の可能性を知る目的でラット実験腎炎に対するTrの効果を検討した。方法:WKYラットより基底膜を精製しこれをNZWウサギに免疫して抗基底膜抗体を得た。これをWKYラットに投与し半月体形成性腎炎ラットをえた。結果:PPARγの発現を特異抗体にて検討したところ尿細管、メサンギウム細胞、糸球体上皮細胞に発現しており浸潤マクロプァージには認めなかった。抗基底膜抗体を投与したラットは,10日後より半月体形成と共に尿中に蛋白尿を認める。抗基底膜抗体投与前より経口投与したTrはこの抗体の作用を抑制し、半月体の形成と尿中蛋白の減少効果を有したED-1陽性のマクロプァージ、CD4陽性細胞、CD8陽性細胞、および好中球の浸潤に対しても同様に抑制作用を有していた。腎炎発症の腎におけるストレス蛋白の発現をcDNAアレーを用いて検討したところmethyCPG binding protein, glutathione tansferase,数種のribosomal蛋白,細胞質グルタグルタチオンペルオキシダーゼ,膜グルタチォンペルオキシダーゼが増加していた。同時にSP1/Ste 20, nck, ash & phospholipase C-gamma-binding protiein, HSP70などが減少していた。これらの蛋白の発現に対するTrの効果については現在検討中である。 総括:Trは種々の組織において抗炎症作用を有することが知られている。今回我々は抗基底膜抗体による実験腎炎を作成しTrの抗腎炎作用を見い出した。これに伴い複数の遺伝子の発現が変化していた。このことは従来報告がなく今後の腎炎の治療における新しい可能性を示すもの考えられる。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Haraguchi Kazutaka: "Activation of Peroxisome proliferator-activated receptor-g inhibits apoptosis induced by serum deprivation in LLC-PK1 Cells"Exp Nephrol. 10. 393-401 (2002)
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[Publications] Haraguchi Kazutaka: "Suppression of experimental crescentic glomerulonephritis by peroxisome probiferator-astivated receptor (PPAR)γ activators"Clin Exp Nephrol. 7. 27-32 (2003)