2001 Fiscal Year Annual Research Report
糖尿病性細小血管症の成因としてのカルボニルストレスの機序解明
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13671193
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
宮田 哲 神戸大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (20304090)
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Keywords | 糖尿病合併症 / 糖化反応 / メチルグリオキサール / glyoxalase-1 / ジカルボニル化合物 / 遺伝子ターゲッティング |
Research Abstract |
糖尿病で形成亢進して細胞障害性を現わす高反応性ジカルボニル化合物メチルグリオキサールを不活性化する生体内防御機構において重要な役割をしているglyoxalase-1(GLO1)の遺伝子をクローニングするために、まず、マウスGLO1cDNAのクローニングを試みた。既知のヒトGLO1 cDNA塩基配列の中で類似酵素と比較してGLO1に比較的特異性が高いと思われる部位のoligonucleotideを作製してプライマーとし、マウス肝cDNAライブラリーを鋳型にPCRを施行した。 次に、そのPCR産物をプローブとしてマウス肝cDNAライブラリーに対してハイブリダイゼーション法によってcDNAをスクリーニングし全長のマウスGLO1 cDNAをクローニングした。塩基配列解析の結果、コードするアミノ酸数は184個であった。ヒトGLO1 cDNAとの相同性は、塩基配列では82%、アミノ酸配列では89%であることも判明した。 引き続き、null mutationによるノックアウトマウス作製を目的としたターゲッティングベクターを構築するために、上記で得られたマウスGLO1 cDNA塩基配列の情報からコドン開始部位を含むプローブを作製した。現在、このプローブを使ってマウス肝ゲノムライブラリーに対してハイブリダイゼーション法によって目的に合ったゲノムDNAのスクリーニングを行っている。 今後は、ターゲッティングベクターを構築してGLO1遺伝子ノックアウトマウスを作製していくことによって、この酵素の機能が個体レベルで明らかになると共に、数少ない糖尿病性合併症のモデル動物として、その発症機序の解析が可能になることが期待できる。
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