2001 Fiscal Year Annual Research Report
細胞内局在よりみた転写因子遺伝子異常によるMODYの発症機序
Project/Area Number |
13671201
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Research Institution | Tokyo Women's Medical University |
Principal Investigator |
尾形 真規子 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (10233404)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩崎 直子 東京女子医科大学, 医学部, 講師 (70203370)
淡路 健雄 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (60297546)
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Keywords | 糖尿病 / MODY / 転写因子 / HNF4α / SHP |
Research Abstract |
MODY1はHNF4α遺伝子変異により生じ、インスリン分泌の低下を示す。一方、その抑制因子SHPは若年発症の肥満の原因遺伝子であることが報告されている。その発症機序はHNF4αの転写活性を抑制し、インスリン分泌能に影響することを介していると考えられている。HNF4αとSHPとの関係を細胞内局在により検討する。『方法』HNF4αとSHPの遺伝子に、蛍光色素ECFPおよびEYFP遺伝子を融合させ、培養細胞に遺伝子導入し、その細胞内局在を検討した。また、HNF4α-ECFPとSHP-EYFP、HNF4α-EYFPとSHP-ECFPを共発現させた。更にSHP-EYFPとHNF4αを導入する遺伝子の総量は同じで、共発現させる比率を(1:300、1:100、1:30、1:10、1:3、1:1)に変化させ、その割合による細胞内局在の核内への変化率をもとめ、また対照として、HNF4α-EYFPのみを遺伝子導入した細胞も作製し、SHPとHNF4αの結合比を検討した。『結果』HNF4αを持たないCOS7細胞にSHP遺伝子を導入するとSHP蛋白は、細胞質に局在し、一方、HNF4αを遺伝子導入すると、HNF4αは核内に局在する。SHPとHNF4αを共発現させると、SHPは核内に移行し、FRETを起こしていた。SHP-EYFPとHNF4αを遺伝子導入し、細胞全体の蛍光と、核内に局在した蛍光の割合は、その比率が3:1、1:1で導入した細胞の核内の蛍光は、HNF4α-EYFPのみのものと有意差がなく、またSHPの比率が10:1以下のものとは有意に差が認められた。『結論』SHPは、HNF4αと結合することにより、その細胞内局在を変化させる。(BBRC in press) 来年度は、MODYの原因遺伝子HNF4αの細胞内局在におけるcontributed siteおよびSHPとの結合部位を検討する予定である。
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Research Products
(1 results)