2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13671224
|
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
真弓 俊彦 名古屋大学, 医学部・附属病院, 講師 (90281071)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
遠藤 重厚 岩手医科大学, 医学部, 教授 (30160394)
村田 厚夫 杏林大学, 医学部, 助教授 (00200288)
|
Keywords | 遺伝子多型 / 敗血症 / 敗血症性ショック / サイトカイン / 人種差 / 国際情報交換 / アメリカ |
Research Abstract |
既存のTNFαやIL-1raの遺伝子多型でもその組み合わせによって予後をより正確に予測できる可能性を示した。このことから、サイトカインをはじめとする炎症に関連するメディエーターを中心に多数の遺伝子多型と敗血症との関連を究明する必要性を報告した。しかし、現在まで報告されている敗血症と遺伝子多型の関連を検討した研究はいずれも症例数が少なく、たった1例の変化で有意差がなくなるような研究が多いこと、また、日本人と外国人では遺伝子多型の頻度に差があることを明らかにした。以上から、より明確なエビデンスの確立のために、日本人を対象にした多数の症例を集めた大規模な研究の必要性を明らかにした。 論文や学会、研究会等で敗血症と遺伝子多型の関連について、上記の趣旨の発表や、敗血症と遺伝子多型の関連を解明する本研究の概要についての発表を行い、敗血症と遺伝子多型の関連の究明の必要性を流布した。また、この研究の概要を紹介する説明会を開催し、多数の施設の集中治療部、外科に参加を呼びかけ、日本からは少なくとも10施設程度の本研究への参加が得られることとなった。さらに、患者家族への説明用紙や臨床データ集積ソフトを制作するとともに、この研究に関して名古屋大学医学部をはじめ各参加施設の倫理委員会研究でこの研究の承認を得た。 一方、アメリカの研究協力者(ワシントン大学外科ティモシー G バックマン教授)や国内研究者とも検討を重ね、検討すべき遺伝子多型を選択するとともに、検体収集法や輸送法を決定し、匿名化をはじめとした患者情報管理の徹底化を行い、患者情報の安全性を向上させた研究システムを構築した。 以上のような活動によって、研究体制がほぼ整い、次年度以降は解析にむけて臨床検体の集積、解析を行う予定である。
|
Research Products
(4 results)
-
[Publications] 真弓 俊彦: "遺伝子多型の解析による対侵襲ハイリスク症例の分子生物学的診断"日本腹部救急医学会誌. 21・1. 87-94 (2001)
-
[Publications] 真弓 俊彦: "遺伝子多型からみた敗血症性ショックの病態"循環制御学会雑誌. 22・(3). 171-175 (2001)
-
[Publications] 真弓 俊彦: "遺伝子モニタリング"救急医学. 25. 855-860 (2001)
-
[Publications] 真弓 俊彦: "生体反応と遺伝子多型性"侵襲と免疫. (in press). (2001)