2001 Fiscal Year Annual Research Report
気管軟骨再生を誘導する増殖因子徐放能を有する機能的生体材料の開発
Project/Area Number |
13671240
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Research Institution | Kagawa Medical School |
Principal Investigator |
岡本 卓 香川医科大学, 医学部・附属病院, 助手 (20314932)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山内 清明 香川医科大学, 医学部・附属病院, 講師 (00291427)
山本 恭通 香川医科大学, 医学部・附属病院, 講師 (50314927)
横見瀬 裕保 香川医科大学, 医学部, 教授 (80231728)
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Keywords | 軟骨再生 / コラーゲン / 骨再生蛋白 / 生体吸収性材料 / 成長因子徐放化 / 細胞外マトリックス / 移植 / 医用材料 |
Research Abstract |
我々は骨形成因子のBone morphogenetic protein-2(BMP-2)を生体吸収性材料のゼラチンより徐放化させることに成功した。特に塩基性ゼラチンを基材とすることで酸性ゼラチンより長期間の徐放化が可能であることも示された。BMP-2を含浸させた塩基性ゼラチンから約1ヶ月後もBMP-2が移植部位に徐放されていることがわかった。研究対象としてはイヌ気管軟骨を使用している。気管軟骨の断裂により気管軟化症が引き起こされるとされる。イヌ気管軟骨をその中央部で1cm切除するすることで気管軟化症モデルが作成できた。この軟化症は切除後1年でも認められ、気管軟骨切除部位は軟部組織に置換されていて、軟骨骨組織の再生は認めない。この気管軟化症の治療を目的として第一段階として同切除部位にBMP-2徐放ゼラチンを移植すると軟骨を再生することがわかった。さらに骨膜を被覆することで切除断端を橋渡しする骨組織を誘導することに現在成功している。さらに塩基性ゼラチンより骨組織あるいは軟骨組織の細胞外マトリックスとして豊富に存在するコラーゲンを基材とすることでより良い骨組織再生が可能かどうかを研究している。また塩基性ゼラチンの成形のための架橋剤としてグルタルアルデヒドを使用していたが、今回毒性の問題を回避するために乾熱架橋を施している。105℃で12時間架橋したコラーゲンスポンジは移植後1週間以内に生体内に吸収されている。グルタルアルデヒド架橋のゼラチンでは徐放期間が1ヶ月と長いため、この緩い架橋では基材が吸収されてしまうため、現在140℃48時間架橋を行い基材の吸収と骨の再生程度を検討している。
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Research Products
(1 results)