2002 Fiscal Year Annual Research Report
乳管腺葉系の3次元再構築による乳癌乳管内進展の評価と最適な乳房温存手術への応用
Project/Area Number |
13671246
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Research Institution | FUKUSHIMA MEDICAL UNIVERSITY |
Principal Investigator |
竹之下 誠一 福島県立医科大学, 医学部, 教授 (10167489)
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Keywords | 乳癌 / 乳管内進展 / 3次元再構築 / 乳管吻合 / 乳管内癌 / 乳房温存手術 / コンピューター画像 / 乳管腺葉系 |
Research Abstract |
【目的】我々は、乳房温存手術材料を用いて乳管腺葉系を3次元的再構築する技法を開発し、乳癌の乳管内進展は乳管腺葉系に沿って区域性に存在する連続病変であること、また異なる乳管腺葉系の間に存在する乳管吻合(ductal anastomoses)が乳癌の広範な乳管内進展を形成する危険因子であることを明らかにしてきた。本研究では、乳房全切除材料を用いて全乳管腺葉系をコンピューター支援下に3次元再構築し、乳管吻合と乳癌の乳管内進展の解剖学的特徴について検討した。【材料および方法】血性乳頭分泌を伴うDCISにて皮下乳腺全切除術を施行した69歳、閉経後女性の片側乳房を用いた。切除材料は10%メタノール加20%ホルマリン固定後、電動ハムスライサーを用いて厚さ2mmに全割し、厚切り標本法によって乳房内すべての乳管や小葉の走行を立体的に観察した。各切片上の乳管や小葉の断面を3次元再構築プログラム(TRI/3D-SRF、RATOC、Tokyo)によって連結し、全乳管腺葉系のコンピューター再構築画像を作製した。【結果】本症例は、乳頭を中心に16個の乳管腺葉系が放射状に配列していた。すべての乳管腺葉系は末梢方向に向かって不規則な分岐を繰り返し、全体として扇形の区域性分布を示した。乳房全体で計11箇所の乳管吻合がみられた。このうち、広範な乳癌の乳管内進展形成の危険因子である、異なる乳管腺葉系を連結する乳管吻合は2箇所であった。DCISが発生した乳管腺葉系には、隣接する乳管腺葉系との間に乳管吻合はなく、病巣は一つの乳管腺葉系の中にとどまっていた。16個の乳管腺葉系の中で、乳管吻合によって連結された乳管腺葉系は2個(12.5%)であり、残りの14個の乳管腺葉系は各々解剖学的に完全に独立した区域性を示した。また、乳頭から4cmの範囲内には乳管吻合による異なる乳管腺葉系同士の連結はみられなかった。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 大竹 徹, 他: "コンピューター支援下3次元再構築による乳房内全乳管腺葉系の解剖学的検討"乳癌の臨床. 15(5). 610-611 (2000)
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[Publications] Ohtake T, et al.: "Three-dimensional reconstruction of the whole breast duct/lobular units"Breast Cancer Research and Treatment. 64(1). 104-104 (2000)
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[Publications] Ohtake T, et al.: "Giant mammary hamartoma diagnosed by stereomicroscopic analysis of the mammary glandular tree in an adolescent girl"Surgery Today. 31. 433-437 (2001)
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[Publications] Ohtake T, et al.: "Computer-assisted complete three-dimensional reconstruction of the mammary ductal/lobular systems. Implications of ductal anastomoses for breast-conserving surgery"Cancer. 91. 2263-2272 (2001)
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[Publications] Watanabe T, et al.: "Sentinel node biopsy with technetium-99m colloidal rhenium sulphide in patients with breast cancer"Br J Surg. 88. 704-707 (2001)
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[Publications] Ohtake T, et al.: "Computer Assisted Complete Three-dimensional Reconstruction of Multiple Breast Carcinomas. Pathological Analysis on Discrimination between Multicentric and Multifocal Tumors"Breast Cancer Research and Treatment. (2002)