2002 Fiscal Year Annual Research Report
cDNA microarray を利用した大腸癌の網羅的遺伝子解析
Project/Area Number |
13671302
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
関本 貢嗣 大阪大学, 医学系研究科, 講師 (10273658)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
池永 雅一 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (40332738)
安田 卓司 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (10324782)
山本 浩文 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (30322184)
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Keywords | cDNAマイクロアレイ / 大腸癌 / DNAチップ |
Research Abstract |
これまでに大腸癌解析用の独自のcDNAマイクロアレイを開発・作製し、大腸癌の遺伝子発現プロファイル解析を行ってきた。本年度は、prospective検討を行い、新規サンプルで肝転移について検証したところ、約85%の正確性をもった予測が可能であった。しかし、このマイクロアレイでもその情報は質・量ともに臨床応用への発展とういう観点からは、まだ十分に満足できるレベルに到達しているとは言えず、現在、より高水準なDNAチップの開発・作製にとり組んでいる。まずクロスハイブリの問題、スプライシングバイリアントの検出にも対応可能で、プローブ長による不安定性を取り除くために、プローブにはcDNAクローン方式を採用せずに、一定長(60mer)のオリゴヌクレオチドをデザインすることとし、現在すでにヒト全遺伝子に対応した特異的配列をもつオリゴプローブの設計・合成(30000種類)を終了している。細胞株をもちいた検討では従来型のマイクロアレイよりも高い定量性・再現性・感度を得ることに成功している。またこのDNAチップは、ヒト遺伝子の全ての発現状態を一度に知ることができるため、解析対象となるのは大腸癌のみならず、あらゆる癌腫、ひいては全ての疾患にまで拡大応用が可能である。こうして得られるデータは解析遺伝子数30000種類、解析症例数2600例と未曾有の大量データとなり、その解析手法は非常に重要であるため、スーパーコンピュターを駆使したsupervised learning手法のアルゴリズムを開発中である。
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