2001 Fiscal Year Annual Research Report
肝切離面遺残癌に対する遺伝子治療―フィブリン糊を用いた局所遺伝子導入法
Project/Area Number |
13671346
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Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
三澤 健之 東京慈恵会医科大学, 医学部, 講師 (50260956)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 聡 日本医科大学, 医学部・第2生化学, 助手 (70246940)
衛藤 義勝 東京慈恵会医科大学, 医学部, 教授 (50056909)
野呂 拓史 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助手
島田 隆 日本医科大学, 医学部・第2生化学, 教授 (20125074)
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Keywords | 遺伝子治療 / 肝細胞 |
Research Abstract |
1.細胞培養 RCN-9はF344ラット由来の大腸癌細胞で10%FBS加RPMIを用いて単層培養する。 2.肝腫瘍への遺伝子導入効率の確認 8週齢,雄性F344ラットの肝臓に1×10^7個のRCN-9を接種する。10日目(腫瘍径約7mm)に腫瘍を半分だけ切除する。あらかじめLac Z遺伝子を組み込んだアデノウィルスベクターをトロンビン溶液で1×10^8pfu/mlとなるように調整し,フィブリノゲン溶液とともに腫瘍割面に塗布・接着させる。48時間後に正常肝を含めて腫瘍を摘出し,X-Gal染色を行って遺伝子の正常肝および腫瘍への導入を観察する。 3.肝腫瘍の治療 上記2の方法でラット肝腫瘍モデルを作製する。10日目に腫瘍を局所切除する。摘出した腫瘍を細切し,一辺1mm角の腫瘍片を1個作製する。これをふたたび創部に戻し,この上からアデノウィルスベクター混入フィブリンスプレーを噴霧し,腫瘍を切除面に固定すると同時にフィブリン糊で被覆する。 この際使用するフィブリン糊はHS-tk遺伝子を組み込んだアデノウィルスベクターを混入したものを用いる。さらに,対照群としてLac Z遺伝子を組み込んだアデノウィルスベクターを混入したもの,およびアデノウィルスベクターを混入しない(無調整の)フィブリン糊塗布群を用意する。各群のラットは10匹とする。 48時間後からGCV(100mg/kg/day)を5日間腹腔内注射し,GCV投与終了後7日目に全ての動物を犠牲死させて肝腫瘍の大きさを各群で比較する。
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