2001 Fiscal Year Annual Research Report
肝細胞癌に対する超音波ガイド下自殺遺伝子導入方法の開発
Project/Area Number |
13671359
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Research Institution | Hyogo Medical University |
Principal Investigator |
田中 恒雄 兵庫医科大学, 医学部, 講師 (80248137)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
植木 孝浩 兵庫医科大学, 医学部, 助手 (10309461)
竹内 雅春 兵庫医科大学, 医学部, 助手 (00258162)
藤元 治朗 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (90199373)
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Keywords | 肝細胞癌 / 遺伝子治療 / HSV-TK / 超音波下遺伝子導入 |
Research Abstract |
肝細胞癌に対する超音波ガイド下自殺遺伝子単純ヘルペスチミジンキナーゼ(HSV-TK)導入による遺伝子治療を目標とし、本年度はマウス肝癌担癌モデルの確立及び肝腫瘍への開腹下腫瘍直接遺伝子導入による遺伝子導入効率の検討を行った。AFPを産生しているヒト肝癌細胞株HuH7及びAFPを産生しないヒト大腸癌細胞株LS180の2種類を本研究では使用した。1x10^7個の腫瘍細胞をスキッドマウスに経脾経門脈的に注入するとHuH7の場合約75%のマウスで約2週後より肝表面に小結節を認めるようになり、8週後には数mmの多発性肝腫瘍となり、このころよりマウスは死亡し始めることを確認した。エーテル麻酔下に開腹し、AFP発現細胞でのみ目的遺伝子を発現させるAFPプロモーター下に情報遺伝子LacZを発現するAFP/LacZおよび強力なプロモーターであるCMVプロモーター下に情報遺伝子LacZを発現するCMV/LacZを各々Hemagglutinating Virus of Japan(HVJ)の持つ細胞融合能を利用したHVJ-liposomeにて腫瘍へ直接穿刺を行い遺伝子導入を行った。しかしながらこの時点での全麻下開腹はマウスに過度の侵襲となるのか、約80%のマウスは当日および翌日に死亡した。生存したマウスを導入後72時間で犠死させ肝臓を摘出しX-gal染色を行ったところCMV/LacZ導入腫瘍ではある程度のLacZ発現を認めたが、これに比してAFP/LacZ腫瘍はLacZ発現は著しく低かった。現在遺伝子導入の時期につき検討中である。 本年度は安全かつ安定した肝癌直接的遺伝子導入が確立し次第AFPプロモーター下にHSV-TKを発現するAFP/TKを肝癌へ導入して治療効果を検討する。さらに超音波下の腫瘍への遺伝子導入が可能かを検討行う。
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