2002 Fiscal Year Annual Research Report
肝細胞癌に対する超音波ガイド下自殺遺伝子導入方法の開発
Project/Area Number |
13671359
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Research Institution | Hyogo College of Medicine |
Principal Investigator |
竹内 雅春 兵庫医科大学, 医学部, 助手 (00258162)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
植木 孝浩 兵庫医科大学, 医学部, 助手 (10309461)
藤元 治朗 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (90199373)
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Keywords | 肝細胞癌 / 遺伝子治療 / HSV-TK / 超音波下遺伝子導入 |
Research Abstract |
肝細胞癌に対する超音波ガイド下自殺遺伝子である単純ヘルペスチミジンキナーゼ(HSV-TK)導入による遺伝子治療を目標として、昨年度はマウス肝癌担癌モデルの確立及び肝腫瘍への開腹下に直接遺伝子導入を行い、その導入効率の検討を行った。昨年度の報告でも記載したが、担癌モデルの作成において、ヒト大腸癌LS180の経脾経門脈的注入後約2週間で肝表面に小結節が発生するも、8週目より数mmの多発性肝腫瘍が作製できたが、このころより死亡することが問題点となった。そこで6週目でエーテル麻酔下に開腹し、AFP発現細胞でのみ目的遺伝子を発現させるAFPプロモーター下に情報遺伝子であるLacZを発現するCMV/LacZをそれぞれHVJの持つ細胞融合能を利用したHVJ-liposomeにて腫瘍へ直接穿刺を行い遺伝子導入を行った。8週目に比し6週目でマウスの生存数は増加したものの、全麻下開腹操作を加えることにより、8週目同様死亡するマウスが大半を占め、本実験モデルにおける至適遺伝子導入次期が未だ決定できていない状況である。生存したマウスでの検討では、CMV/LacZ導入腫瘍では、やはりLacZの発現が認められたが、AFP/LacZ腫瘍におけるLacZ発現は著しく低率であった。なお、超音波を用いて腫瘍の摘出を試みたが、ラットでは腫瘍陰影らしきものは確認したが、マウスでは全く検出できなかった。この結果から、マウスを用いた本実験では、現有機器での遺伝子導入は非常に困難な状況である。
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