2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13671371
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Research Institution | AKITA UNIVERSITY |
Principal Investigator |
南谷 佳弘 秋田大学, 医学部, 助教授 (30239321)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
齋藤 元 秋田大学, 医学部, 助手 (20323149)
小川 純一 秋田大学, 医学部, 教授 (20112774)
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Keywords | 肺癌 / 組織因子 / 転移 / 浸潤 / 血管 / リンパ管 |
Research Abstract |
【目的】平成13年度の臨床例での検討から,肺癌腫瘍組藏のTFは癌細胞の血管内浸潤に関連するという結論が得られた.平成14年度はその結果をさらに明らかにするため,平成13年度の研究と同様の検討を進めた.【方法】術前にインフォームドコンセントの得られた肺癌患者20例の原発腫瘍からRNAを抽出して,リアルタイムPCR(ライトサイクラー)を用いてRT-PCR法により原発腫瘍内のTFのmRNAとGAPDHのmRNA量を測定した.TF発現量はGAPDH発現量との比であらわした.その結果を臨床病理学的因子と統計学的に解析した.2群間の有意差検定はunpaired T testを用いた.相関関係の検定はspermanの順位相関を用いた.それぞれp<0.05を有意差有りとした.【結果】以下の結果は平成13年度〜14年度のものを合わせた結果である.v(+)群のTF発現量(3.73E-4±1.96E-4,n=17)は,v(-)群のTF発現量(1.45E-4±0.87E-4,n=25)と比較して有意に高値を示した(P=0.0211).一方組織型,性,ly因子,n因子,p因子や病理病期ではTF発現量に有意差を認めなかった.また腫瘍量大径とTF発現量の間にも相関関係を認めなかった.【結論】肺癌腫瘍組織のTFは癌細胞の血管内浸潤に関連すると推察された.
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