2001 Fiscal Year Annual Research Report
長時間心保存を期待したトレハロースの虚血再灌流障害防止作用に関する研究
Project/Area Number |
13671383
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
植山 浩二 京都大学, 医学研究科, 助手 (70324639)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
豊國 伸哉 京都大学, 医学研究科, 助教授 (90252460)
和田 洋巳 京都大学, 医学研究科, 教授 (90167205)
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Keywords | 心筋保護法 / トレハロース / 酸化傷害 |
Research Abstract |
1 トレハロースの指摘濃度の検討と再灌流障害の免疫病理学的検討。 [方法]SDラット摘出心にたいして灌流法は20分の準備灌流後に上記の液用いて心停止。以後30分に一回追加しながら90虚血とし再灌流する。再灌流後の左心機能を収縮末期圧容積関係(ESPVR)と拡張末期圧容積関係(EDPVR)にて評価した。この際灌流液または灌流血液を肺動脈より採取し生化学的検査(CK-MBなど)を行うとともに心筋標本採取。8-OHdG免疫染色と高速液体クロマトグラフィーにて定量した。 [結果]1心筋保護効果の検討;グループA :セントトーマス液、グループB:3%トレハロース付加セントトーマス液の2群で比較検討した。(心収縮能の検討)再灌流後5分における収縮末期圧容量関係にて評価した。5分における収縮末期圧容量関係の虚血前値に対する比はgroup A 0.71±0.07,group B O.98±0.05(P<0.05)であった。このことからトレハロース3%入りのセントトーマス液の方が収縮能をより保つことが示された。(心拡張能の検討)同様に再灌流後5分の拡張末期圧容量関係と虚血前値の比較にて検討した。。両者に有意な差はみられなかった。(心筋浮腫の程度に閲する検討)心筋の浮腫を還流後の心筋重量増加率で比較した。group A 1.46±0.71、group B 1.14±0.37(P<0.001)とトレハロース付加群で有為に浮腫を軽減した。また病理学的な細胞浮腫の検討でもトレハロース付加群で細胞浮腫の軽減される傾向を示した。(酸化瘍害の検討)病理学的に両者で差は生じなかった。以上のことからトレハロースは心筋保護液に付加する物質として有用である。 2 至適濃度の検討 4%の溶液においてその浸透圧は420前後と高く3%で380前後2%で340前後となる。この点から濃度は2%3%が至適と考えられた。
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