2001 Fiscal Year Annual Research Report
MHC classII分子の発現抑制による拒絶反応制御のための新たな方法の開発―ClassII Transactivator(CIITA)遺伝子の発現抑制による方法の検討―
Project/Area Number |
13671388
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Research Institution | Dokkyo Medical University |
Principal Investigator |
三好 新一郎 獨協医科大学, 医学部, 教授 (00190827)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
南 正人 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (10240847)
杉田 和彦 獨協医科大学, 医学部, 助手 (40216312)
池田 康紀 獨協医科大学, 医学部, 講師 (80202901)
奥村 明之進 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (40252647)
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Keywords | 臓器移植 / 移植免疫 / 拒絶反応 |
Research Abstract |
臓器移植における拒絶反応の標的として最も重要と考えられるのはMHC分子(ヒトではHLA分子)であり、その発現制御ができれば拒絶反応の抑制にもつながると期待できる。MHC分子は大別してClass I、Class IIと呼ばれているが、近年、特にMHC class II分子の発現調節機構が急速に解明されており、特にMHC class II tranactivator(CIITA)分子の重要性が認識されつつある。今回われわれは、CIITA分子の発現を遺伝子学的に抑制する方法を検討している。 CIITA分子は転写因子であるがゲノムDNAへの直接の結合は起こさず、ある種のDNA結合タンパクを介して転写活性を発現することが明らかにされている。CIITA分子のアミノ酸配列を検討した結果、総数1130個のアミノ酸配列のうち、Leucin rich repeatを有するC末端側の約800のアミノ酸配列がDNA結合タンパクへのbindingに関与していると想像される。一方、N末端の約300のアミノ酸配列が転写活性を有するものと推測できた。すなわち、DNA結合タンパクへのbinding活性を有するC末端側の約800のアミノ酸配列のみを発現させると、dominant mutation effectによりMHC class II分子の発現を抑制することができると予想される。そこで、CIITA遺伝子のc-DNAをもとにその3'側の約900個の塩基配列をdeletionし、5'側の約2500塩基からなるアミノ酸配列のみをtranscriptionするDNA constructを作成中である。ただし、endonucleaseによるfragmentの切り出しではタンパク質発現のためのin-frameの配列が得られなかったため、exonucleaseによる塩基配列のdeletionを行いスクリーニングする予定である。
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