2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13671410
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Research Institution | Tokyo Women's Medical University |
Principal Investigator |
小坂 由道 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (90297507)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松村 剛毅 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (20297469)
青木 満 東京女子医科大学, 医学部, 講師 (80175736)
新岡 俊治 東京女子医科大学, 医学部, 講師 (20192122)
渡辺 学 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (10297468)
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Keywords | 再生医工学 / 人工腱索 / 細胞培養 / 腱細胞 / 引張試験 |
Research Abstract |
心臓弁膜症に対する外科的治療は人工弁置換術と弁形成術の二つに分類される。成人弁膜症における人工弁置換術の遠隔成績は比較的良好である。しかし、感染、抗凝固療法による出血、血栓症の合併症などの問題は未だ存在し、人工物を使用する限り避けられない。小児例においてはさらに、成長に伴う人工弁サイズのミスマッチが問題となる。近年では弁輪リング、Gore-Tex糸を用いた弁形成術の成績が安定し、的広範囲も拡大され、可能な限り人工弁使用を避ける趨勢にある。本研究は再生医工学の手法によりヒト腱細胞を用いて人工腱索を作成し上記人工物の代替えとするのが目的である。作成された組織は自己細胞の残した自己組織であるため、成長も期待できると考えられる。これらにより小児例にも使用可能な手術用補填物の作成ができ、弁形成術のさらなる適応拡大が得られる。 1.イヌ、房室弁腱索からの人工腱索作成 まず、心内組織から元の腱索に匹敵する力学的強度をもつ人工組織が作成可能であるか確認する。犠牲死イヌから房室弁組織を切除し、組織培養液廚で十分な細胞数が得られるまで培養する。準備実験から約3週間で十分な細胞数が得られることを確認している。その後、生分解性ポリマーに播種する。ポリマーは約8週間で吸収されるようにデザインされている。一週間ポリマー上で培養した後、吸入麻酔下のヌードマウスの皮下に移植する。約10週間後にマウスを犠牲死せしめ、皮下より移植片を取り出す。これらを組織学的、電顕学的に検討し、さらにコラーゲンタイプ、定量等の生化学的検討を加え、最終的には引張試験により力学的検査を行った。 2.イヌ、アキレス腱からの人工腱索作成 イヌ自己細胞を用いて上記と同様な細胞培養の後イヌ腹腔内に構造物を移植し腱索の作成を試みた。
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