2003 Fiscal Year Annual Research Report
心臓外科手術侵襲と接着分子:特に白血球と血管内皮接着分子の遺伝子発現
Project/Area Number |
13671412
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Research Institution | Nippon Medical School |
Principal Investigator |
大久保 直子 日本医科大学, 医学部, 助手 (30277503)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
落 雅美 日本医科大学, 医学部, 助教授 (90160887)
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Keywords | 手術侵襲 / 冠動脈バイパス術 / 血管内皮 / 塩酸パパベリン / 塩酸オルプリノン |
Research Abstract |
塩酸オルプリノンは血管拡張作用を持つことで知られている。冠動脈バイパス術に使用する橈骨動脈グラフトは採取時に血管内皮を含め侵襲を受けこととなる。採取グラフトの侵襲による血管収縮に対する緩和作用を調べるために、手術時に実際に採取した撓骨動脈グラフト断片を用いて検討した。 冠動脈バイパス術で撓骨動脈グラフトを使用した4例の橈骨動脈の血管リングを用いてKCLでスパスムモデルを作成し、0.656mM塩酸オルプリノン使用群、血管拡張作用が証明されている5.32mM塩酸パパベリン使用群での完全弛緩の得られるまでの経時的変化を測定し比較した。結果はいずれも完全弛緩平均時間が9分12秒と9分19秒で、15分で全ての血管で完全弛緩が得られ,有意差は無かった(p=0.919)。塩酸オルプリノンと塩酸パパベリンではほぼ同等の血管弛緩反応が得られたことから。塩酸オルプリノンは十分な血管拡張作用を持つことが示唆された。
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