2002 Fiscal Year Annual Research Report
C6グリオーマ細胞の分化誘導時に発現する新規分泌型セリンプロテアーゼの機能解析
Project/Area Number |
13671429
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Research Institution | GIFU UNIVERSITY |
Principal Investigator |
篠田 淳 岐阜大学, 医学部, 助教授 (50273131)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坂井 昇 岐阜大学, 医学部, 教授 (10021487)
吉村 紳一 岐阜大学, 医学部, 助手 (40240353)
郭 泰彦 岐阜大学, 医学部附属病院, 講師 (90242718)
中島 茂 岐阜大学, 医学部, 教授 (60188935)
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Keywords | C6グリオーマ細胞 / 分化 / cAMP / 分泌型セリンプロテアーゼ / 補体C1s |
Research Abstract |
平成13年度の研究成果をもとにさらに研究を進め、以下の結果を得た。 1.ゼラチンザイモグラフィーにて、r-Gspタンパク質はゼラチンを分解できないということを確認した。 2.陰イオン交換クロマトグラフィーを用いて部分精製したr-Gspタンパク質分画は、合成基質Boc-Leu-Gly-Arg-MCAに対する分解活性を認めた。 3.培養液中へ分泌されたr-Gspタンパク質を37℃でインキュベートすると、ウェスタンブロッティング上、還元条性下では経時的にr-Gspタンパク質が減少するのに伴い、分解産物であるlight-chainが増加した。これに対し非還元条件下では、経時的なr-Gspタンパク質の減少に伴い、分解されながらもS-S結合で連結したr-Gspタンパク質が増加した。 4.部分精製r-Gspタンパク質は、ヒト補体C1rと37℃でインキュベートすると濃度依存的に分解されることをウェスタンブロッティングにて確認した。 5.ヒト補体C4は・部分精製r-Gspタンパク質と37℃でインキュベートすると分解され、またr-Gspタンパク質は、ヒトC1INHと37℃でインキュベートすると分解が抑制され、r-Gsp/C1INH齢体を形成することを、ウェスタンブロッティングにて確認した。 以上のことより、r-Gspタンパク質は合成基質Boc-Leu-Gly-Arg-MCAは分解するものの、細胞外マトリックスの主な構成タンパク質であるゼラチンは分解できないことが分かった.r-Gspタンパク質の酵素学的特性が、補体C1sと極めて類似していることより、r-Gspタンパク質はラットの補体C1sであることが強く示唆された。
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Research Products
(1 results)
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[Publications] Nakagawa M, Shinoda J, et al.: "Increased expression and secretion r-Gsp ptotein, rat counterpart of complement C1s precursor, during cyclic AMP-induced differentiation in rat C6 glioma cells"Molecular Brain Research. 106. 12-21 (2002)