2003 Fiscal Year Annual Research Report
生体内に存在する分化誘導因子の同定と脳腫瘍に対する分化療法への応用
Project/Area Number |
13671442
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
宮園 正之 九州大学, 大学病院, 助手 (70325463)
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Keywords | NT2細胞 / 分化 / 移動 / coculture / primary culture / 基底核 / くも膜 / GFP |
Research Abstract |
1.Proliferation analysis of NT2 cells 新生児マウス(P0)の脳からPrimary cultureを行う実験を前年度に行い、caudoputamenにNT2細胞の増殖力低下がみられた結果を出した。しかしながら、結果の再現性が得られず疑問が生じ、移植実験で使用したのと同様の継代(20〜40代)のNT2細胞を使用し再実験を行った。結果:BrdUラベリングインデックスは、コントロールでは42.77±3.7(%)であり、arachnoid membrane;47.20±8.26、neocortex;44.08±11.8、cerebellum;41.74±3.54、caudoputamen;42.14±5.22であった。統計学的処理(ANOVA)では各領域での差は見られなかった。むしろarachnoid membraneに増殖が高く見られた。この結果からP0の脳内細胞とのcocultureでは明らかなNT2細胞の増殖を抑えることは出来なかった。結果が異なった理由として、NT2細胞が60代と古かったことが原因と推測された。 2.Brain slice of P0 mouse In vivoの実験からNT2細胞の特徴として移植部位から他の部位移動しやすいことが考えられたため、brain sliceを用いることで、NT2細胞の動きを見た。P0 mouseをビブラトームで250μに切断した後に10%FBS入りDMEMでNT2細胞とcocultureを3日間行い、固定後NT2細胞を同定した。H&E染色ではマウス脳細胞とNT2細胞が鑑別しにくいため、NT2細胞をGFPでラベルした。レトロウイルスを用いてGFPの導入に成功したが、NT2細胞の分裂能が失われ数日間で死滅しcocultureは出来なかった。また、仙台ウイルスを用いてGFPの導入を試みた。
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