2002 Fiscal Year Annual Research Report
ヒト悪性神経膠腫における浸潤・増殖の病態生理機構の解明
Project/Area Number |
13671449
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Research Institution | Miyazaki Medical College |
Principal Investigator |
中野 真一 宮崎医科大学, 医学部, 助教授 (80189000)
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Keywords | Glioma / HGF / HAI-1 / HAI-2 |
Research Abstract |
(in vitroの研究) 1) 神経膠腫細胞が有するプラスミン活性に及ぼすHAI-1およびHAI-2の影響 HAI-1およびHAI-2を強制発現させた神経膠腫培養細胞株は通常の細胞株と比べ、明らかにフイブリン分解能が抑制されていた。HAI-1およびHAI-2が神経膠腫細胞が有するプラスミン活性を抑制し、その結果浸潤能を弱めることが示唆された。 2)神経膠腫細胞のmatrigel invasionに及ぼす影響 HAI-1およびHAI-2を強制発現させた神経膠腫培養細胞株は通常の細胞株と比べ、matrigel invasionの能力が減弱しており、in vitroにおいてはHAI-1、HAI-2ともに神経膠腫細胞の浸潤能を抑制することが確認された。 (in vivoの研究) 現在、ヌードマウスの頭蓋内(被殻部)に腫瘍細胞を移植し、8週間で一定の大きさの腫瘍が脳内で増殖するモデルがようやく確立したところである。HAI-1およびHAI-2を強制発現させた神経膠腫培養細胞株、対照の神経膠腫培養細胞株を移植し始めたが、まだ移植後8週間を経過したヌードマウスがおらず、in vivoにおける腫瘍の浸潤・増殖能の組織学的検討はこれからの予定である。
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