2002 Fiscal Year Annual Research Report
脳動脈瘤塞栓術における瘤の完全閉塞をめざしたコイルの開発
Project/Area Number |
13671450
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
下鶴 哲郎 鹿児島大学, 医学部附属病院, 講師 (20284870)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
明石 満 鹿児島大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (20145460)
新納 正毅 鹿児島大学, 医学部, 助教授 (30172612)
倉津 純一 鹿児島大学, 医学部, 教授 (20145296)
岸田 晶夫 国立循環器病センター, 研究施設・生体工学部, 部長 (60224929)
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Keywords | Cerebral aneurysm / embolization / hydroxyapatite |
Research Abstract |
クモ膜下出血における瘤塞栓術は、以前から行われていた開頭術によるclipping術を凌駕する勢いで治療手技の向上はめざましいものがある。しかし,そのゴールは,破裂を予防することであり、動脈瘤の解剖学的な完全閉塞である.我々は、平成11-14年にかけて鹿児島大学工学部明石研究室との共同で瘤の完全閉塞を目指したコイルの開発研究を行ってきた。 In vitroでコイルの素材である白金へのアパタイトコーティング、またbFGF固定化条件の最適化を行い、アパタイトによってそのコイルの血栓形成能の向上、電顕によるアパタイトの結晶を確認し創傷治癒の足場として有効であることを確認した。次に3-4ヵ月の体重25-30Kgの豚8頭を用いて全麻下で両側の頚動脈に静脈-動脈端側吻合を行いneckが5-6mm、sacが8-10mmの実験的動脈瘤を計16個作成した。この動脈瘤に対して、容積塞栓率を約20-25%にめどに安定した瘤内塞栓術を構築した。high flowによりはがされず、GDCの薄さ、柔らかさ、memory shapeが失われなずコーティングが塞栓術の操作に支障がないことを確認した。 塞栓後2週間の脳血管撮影にて閉塞率を確認後、豚を屠殺し、瘤を血管と共に摘出し瘤のorificeをmacroscopicに観察し、historesin+methyl methacrylate包埋後光顕で動脈瘤頸部の内皮化、瘤内コイル周辺の血栓の器質化についてコントロールと比較した。 瘤頚部の膜形成は、通常のGDCコイルで25%、アパタイトにbFGFを固定化したコイルで82%と頚部の被覆化が促進されており、病理学的にfibroblastの増勢がコーティング群で有意にみられた。ヒトに近いブタの実験的動脈瘤にて塞栓後早期に頚部の内皮化、domeの器質化がみられたと判断した。
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Research Products
(1 results)
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[Publications] Shimozuru T, Kamezawa T, Kuratsu J: "Hydroxyapatite coating of detachable coils for endovascular occlusion of experimental aneurysm"Interventional neuroradiology. 7(Suppl 1). 105-110 (2001)