2002 Fiscal Year Annual Research Report
関節症・関節炎における関節軟骨表面・境界面の形態変化とその意義
Project/Area Number |
13671509
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
豊島 良太 鳥取大学, 医学部, 教授 (50144671)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉川 尚秀 鳥取大学, 医学部附属病院, 助手 (50346368)
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Keywords | 関節軟骨 / 関節症 / 関節炎 / 関節軟骨最表層 / 軟骨滑膜移行部 / 軟骨下骨 / 骨吸収 / 軟骨破壊 |
Research Abstract |
関節軟骨は関節腔側に自由表面を持ち、骨側と辺縁部に各々軟骨下骨終板と滑膜に接する境界面を持つ。本研究では、これらの界面の構造と機能、関節症・関節炎における変化を明らかにすることを目的としたものである。 1.関節軟骨最表層 (1)最表層の生化学:免疫組織化学的手法を用いて、最表層のコラーゲン線維はその下層の軟骨実質のそれとは生化学的に異なるという知見を得た。 (2)最表層の機能:最表層はその形態学的所見から外来性の剪断力と内在性のswelling pressureに抵抗し、関節軟骨の形態維持の役割を果たしていると考えられる。表面に損傷を加えた軟骨片の表面形状をレーザー顕微鏡で観察、定量化した結果、培養液の浸透圧の違いによって形状に差が生じることが判明した。 2.軟骨滑膜移行部組織と骨軟骨移行部 (1)関節炎における軟骨滑膜移行部組織の変化と軟骨下骨の破壊:コラーゲン関節炎(CIA)ラットにおいて同部の増殖肥大化と炎症細胞浸潤を認め、皮質骨外側面に酒石酸抵抗性酸フォスファターゼ(TRAP)陽性細胞が骨髄内に先行して出現し、骨吸収が発生していた。次に、増殖した軟骨滑膜移行部組織の骨髄内への侵入の時期に一致して、骨髄内のTRAP陽性細胞が急速に増加し骨破壊が進行していた。 (2)関節炎における骨破壊の防止:CIAラットに予防的・治療的に第三世代のビスフォスフォネートを投与し、関節炎と骨破壊の抑制効果を検討した。投与により骨破壊は抑制された。関節炎は予防的投与によってのみ抑制された。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 山根逸郎: "成熟期II型コラーゲン関節炎ラットにMinodronate(ONO-5920)投与が及ぼす効果 -骨量、骨微細構造、骨代謝マーカーに及ぼす影響-"日本整形外科学会雑誌. 76・8. 997 (2002)
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[Publications] Yamane I: "Effect of minodronic acid (ONO-5920) on bone mineral density and arthritis in adult rats with collagen-induced arthritis"Arthritis and Rheumatism. 48(in press). (2003)
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[Publications] 豊島良太: "標準整形外科学(第4章関節の構造と生化学)"医学書院. 854(13) (2002)