2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13671516
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
渡部 昌平 愛媛大学, 医学部・附属病院, 講師 (80253300)
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Keywords | 遺伝子治療 / 関節軟骨損傷 / アデノウィルス / FGF2 / IL4 / プラスミド |
Research Abstract |
1.FGF2及びIL4の関節滑膜組織の導入:FGF2及びIL4ともにアデノウィルスを介したラット膝関節への導入が確認され、FGF2及びIL4の関節滑膜における発現が確認された。更に家兎おける発現を検討している。 2.関接軟骨欠損モデルに対する遺伝子治療:関節軟骨欠損モデルに対する遺伝子治療を用いた修復の試みは、当初、ラットを用いて試みていたが欠損モデルの作製が技術的に困難なことと導入された遺伝子の発現が関節のどの組織で確認されるかが判別し難いため、家兎を用いて研究中である。家兎膝蓋大腿関節に軟骨下骨まで至骨軟骨の欠損モデルを作製しFGF2組み替えアデノウイルスベクター(AdCAsFGF-2)とコントロールアデノウィルスベクター(AxCAEGFP)を用いる。 3.IL-4の軟骨保護効果:ラット培養軟骨細胞を用いて、機械的過刺激に対するIL-4の軟骨保護効果を検討した結果、in vitroでIL4による軟骨基質合成保持効果が認められた。このことより、関節軟骨修復機転においてもその効果が期待される。この研究成果は本年度の軟骨代謝学会(前橋市)にて発表を予定している。 4.非ウィルスベクターを用いた遺伝子導入:非ウィルスベクターとしてはプラスミドを用いた系を検討中である。関連実験としてフィブロネクチンプラスミドをマウスコラーゲン関節炎モデルに対する投与で、関節炎の進行が抑制されただけでなく、関節炎の程度も軽減した。これらの所見はすでに昨年11月のアメリカリウマチ学会(サンフランシスコ)で発表し、さらにArthritis and Rheumatismに投稿中である(掲載予定)。
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