2001 Fiscal Year Annual Research Report
腱組織のストレス遮蔽によるコラーゲン線維の微細構造変化の画像診断 ―二重子フィルターMRIによるコラーゲン結合水の配向度と粘弾性特性の関係―
Project/Area Number |
13671531
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
野口 昌彦 京都府立医科大学, 医学部, 講師 (60208329)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
瀬尾 芳輝 京都府立医科大学, 医学部, 講師 (90179317)
日下 義章 朝日大学, 歯学部, 教授 (40205068)
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Keywords | アキレス腱 / 水分子 / 二量子フィルターNMR法 / コラーゲン線維 / ストレス遮蔽 / 分子配向 / 動的粘弾性 / MRI |
Research Abstract |
本実験は、新しい核磁気共鳴画像法である二量子フィルターNMR画像法を用いて、ストレス遮蔽を行った家兎アキレス腱内のコラーゲン線維の微細構造変化を、画像を用いて診断することを目的として研究を行った。平成13年度はまず、家兎アキレス腱ストレス遮蔽モデルを考案し、作成した。モデルは成熟家兎(日本白色種、2500-3000g)のアキレス腱を使用した。静脈麻酔下に家兎の右後肢の足関節を最大屈曲位、膝関節を90度屈曲位に固定し、プラスチックギプスを足尖から大腿部まで巻き固定した。これをストレス遮蔽モデルとした。2、4、6週経過後に麻酔を充分量静注し家兎を安楽死させた。患肢のギプスを除去した後、患肢を下腿では近位1/3にて、また足部では足関節を温存しつつ距骨および踵骨にて切断しin vitro実験に供した。まず二量子フィルターNMR画像を展開時間を変化させて(0.3、1.0、2.0ms)撮像した後、試料からアキレス腱を摘出し、詳細な分析のために展開時間を変化させて二量子フィルターNMR信号を測定した。二量子フィルターNMR画像において、正常と比較してストレス遮蔽モデルで展開時間の短い画像でアキレス腱組織の信号強度が低下し、展開時間の長い画像でアキレス腱組織の信号強度の増加を認めた。二量子フィルターNMR信号は、正常と比較して信号強度の低下と展開時間の延長を認めた。この時点で当大学を退職し、東京女子医科大学に転出したが、引き続き実験を京都府立医科大学で行った。
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Research Products
(1 results)
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[Publications] Ikoma K., et al.: "1H double-quantum filtered MR imaging of joints tissues : Bound water specific imaging of tendons, ligaments and cartilage"Magnetic Resonance Imaging. 19. 1287-1296 (2001)